[2016年9月18日]
久々にジャッキーチェンのDVDを見た。
時々こういうのを見ると,大切なことを再認識できるのだ。
見たのは酔拳だが,とにかくカンフーが強くなるために,すごい達人が教えるわけ。
で,それはそれは厳しい練習を課せられる。
それが,いきなり技を教えてもらうのではなく,受け身や基礎体力づくりばかりだから,たいていの弟子はみんな逃げ出してしまうのだ。
ところが,そういう基礎の鍛錬がないと奥義は会得できないわけで,そういうストーリーがとても「教育的」なのだ。
これがウチの塾のコンセプトとぴったり合う。
目先の点数を取りに行ったり,手っ取り早い小手先の技を伝授するのではなく,基本的な演習をしっかりとやって,基礎基本を身に着けることを主眼にしている。
教育の原点と言ってもいい。
わかりやすいのが計算力。
計算を速く正確にできる力をつけないと,せっかく式を立てたのに解けないということになる。
特に,入学試験という場面では,計算力ほど重要な武器はない。
コツコツとめんどうな計算をすれば必ず答が出せる問題が結構あるのだ。
それで,実はうまい方法があって,それを思いついたらもっと短い時間で答が出せたりする。
それを思いつくかどうかが勝負。
1問にかけられる時間が20分だとしよう。
うまい方法を思いつくのに10分かかって,それを解いて答を出すのに5分かかるのなら15分で解けることになる。
すばらしい。
うまい方法でなく,めんどうな方法で5分間で立式して,それを解くのに25分かかったら合計30分となって,10分オーバーだ。
すると,他の問題を解く時間がなくなってしまう。
こういうのが致命的なのだ。
ところが,計算が速く正確にできるとこうなる。
うまい方法を思いつくのに10分かけて,思いついたらそのまま計算したらよい。
もしも思いつかなくても5分で立式して10分で計算すれば,合計25分ですむのだ。
5分オーバーだが,致命傷ではない。
これで,計算が遅いくせにうまい方法を思いつかなかったら完全にアウト。
計算が遅いと,うまい方法を10分で思いついても,計算に15分かかったりして,結局5分オーバーというのもよくある話。
計算が遅い人は,基本的な頭の回転が遅いので,思いつくのも遅いし,試験という場面ではどうしようもなく不利なのだ。
そういうわけで,今,塾でたいくつな教材をやっていると感じている諸君は,そのうちそれが行かせる日が来ると信じて頑張っていただきたい。
そういう日が来るとは限らないが,来ると信じるしかないのです。
ジャッキーチェンの映画は,たいてい,その辛くて苦しい練習が,最後の最後に,「あっ,ここであの修行が結局効いてきてすごい技になったんだな」とわかる仕組みになっている。
受験に向かう勇気をもらうにはジャッキーチェンの映画に限る。
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