[2016年11月30日]
タムケンのカレー屋がなくなったので,新大阪での昼飯はピッコロを利用することが多い。
ここのカレーは絶品で,それでよく利用するのだと思っていたが,実はそうではなかったのかもしれない。
たしかにここのカレーは他にない美味しさだ。
ところが,いくら美味しくても,なんとなく店の雰囲気とか店員さんの対応が気に入らないような店には何度も足を運ぼうと思わないはずなのだ。
考えてみると,店員さんが勘定を済ませたあと,「足元に気を付けてください」と毎回声をかけてくれる。
これも,店の入り口に段差があって,ズッコケる客が多いから,当たり前といえば当たり前の声かけだ。
ところが,そういえば,いつもちゃんと,お客様が転ばないようにという「心」が込められた物の言い方なのだ。
そういう点がすばらしいと思うのだ。
で,どうして今日こういうことを書くかと言うと,昨日この店でのとある対応が「神対応」だと思ったから。
いつものように,店に入る。
カウンター席で,だいたい人間の習性で端っこから埋まっていくが,昨日も右と左の端に先客があった。
右端には貫禄ある男性。
左端はおそらく営業か何かの若手サラリーマンの2人連れ。
そして自分は,やや左の席について,いつものカレーを注文した。
すると,ほどなく自分のカレーが来た。
このタイミングはいつも通り。
そして,2分くらい経ってから,左端の一方の客にカレーが出てきた。
ん?
あちらの方が先客だったのになぁ・・・・
と,10秒後に理由がわかった。
もう一人の客がエビフライカレーだったのだ。
理由がわかるだろうか?
なんと,店の人は,エビフライカレーが出来上がるタイミングと,もう一人の連れ客に普通のカレーを出すタイミングを合わせていたのだ。
だいたい,エビフライを揚げるのに5分くらいかかるだろう。
おそらく自分はその2人が注文してほどなく店に入った。
そして,後から注文した私に先にカレーを出したのだ。
ちょっと待て,それで先にカレーを頼んだ人は困らないのか?
エビフライカレーを頼んだ人は急いでいないが,普通のカレーの人は急ぐから普通のにしたかもしれない?
いや,その可能性は低いだろう。
だいたいそういう時は,急ぐ人に合わせて,エビフライカレーは頼まないだろう。
先に普通のカレーの方を出してしまうと,エビフライカレーをお出ししたときには,すでに食べ終わってしまうくらいの時間差がついてしまう。
あるいは,エビフライカレーを待っていると冷めてしまうではないか。
そういう空気もすべて把握して,この店のシェフは時間調節をしたのだ。
それで,この店の居心地の良さが改めて理解できた。
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