[2017年1月7日]
国語の作文や英作文をやらせていると,どうも全く逆方向に考えていてうまく書けない場合が多い。
どういうことかと言うと,説得力を増すために,理由をたくさん書こうとするのだ。
えっ?何が悪いのって?
そこなのです。
理由がたくさんあったら説得力が増すと思うのが間違いなのです。
自分がミカンを好む理由を書くとしよう。
理由1 リンゴより好きだから
理由2 ニンジンより好きだから
理由3 ピーマンより好きだから
理由4 黄色いから
理由5 緑じゃないから
理由6 花子さんも好きだと言ったから
理由7 太郎君も好きだと言うから
理由8 美味しいから
理由9 僕は辛いのが嫌いだから
理由10 ぼくはミカンが好きだから・・・・
どうです?納得してもらえましたか?
理由が10個もあるので,完璧に納得いただけましたね?
でも,こう書いたらどうでしょう。
僕はどうやら酸味が好きなようだ。
たとえばコーヒーの好みも酸味の強い浅炒りのキリマンジャロが好きだったりする。
あの,酸味を味わったときに両顎の脇あたりにキューンとくる感覚がたまらない。
数ある酸味のある食べ物の中でも,ミカンが一番好きなのは,おそらくそのキューンと来る具合がちょうどよいのと,果実特有の甘味が程よく混ざっているからだ。
もちろん,リンゴやキウイフルーツのようなものも好きなのだが,子供の頃から食べなれていることもあってか味覚にちょうどフィットする酸味のミカンがどうしても恋しくなる。
日本の冬からこたつがなくなっても,大好きな酸味のあるミカンだけは外せないのだ!
酸味というテーマでどんどん書いていく方が,なんとなく納得していただけるのではないでしょうか。
理由の数ではなく,1つの理由を深く書く。
これが作文の説得力を増すコツです。
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