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尾崎塾
富田教室

[2017年2月3日]

モルがわからない人は書かないでください

いや,コレ,朝日らしいといえばそれまでだが・・・

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「530シーベルトの衝撃」

だとさ。


わざわざ「衝撃」という言葉をくっつけて煽っているのだが,書いた記者連中は,たとえばシーベルトがどういう単位かわかっているのだろうか?
いやわかっているわけない。

人が死ぬとかいうのを聞いて,「すごい放射能だ」くらいに思っているだけだろう。

放射能という言葉もいいかげんに使いすぎだろう。

ゴジラは放射能を吐いてたりするしな。

能とあるのだから,放射線を出す能力というのが本来の使い方だが,どうも放射線と混同しているようにも見える。

そして,放射線が人体に与える影響というのもまたいろいろなわけで,そういう基本知識がない記者が,とにかく原発は放射能で危険だという記事を一生懸命に書いている。
理由はカンタンで,原発危険記事を書けば誉めてもらえる(社内限定)からだ。

記者の方には,もっとサイエンスを勉強してもらいたいのだが,実際は無理だろう。
ほとんどの記者の方々は,いわゆる私立文系で,科学をちゃんと学んで大学に入っていない。
正確に言うと,学んでいないのではなく,頭悪くて数学とかモルがわからなかったので理系を断念したクチが多いのだ。

サイエンスがわからないくせに,サイエンスの記事を書くなっつーのよ。

悔しかったらシーベルトをちゃんと理解しましょうね。

少し勉強したら理解できるはず。

難しいのは線量ではなく線量当量だという点だ。

同じ放射線を浴びても,与える影響は物によって異なる。
だから,そういう係数をかけているのだが,それくらいはわかって欲しいなー


昔,化学で中和とかの計算をするときにグラム当量っていうのがあった。
あそこで躓く人も多かった。
その考え方と同じだ。
同じ酸でも硫酸と塩酸では価数が異なるのでアルカリに与える影響が違ってくる。
だから,同じグラム当量ずつで反応させればいいという,「便利」な考え方だった。
そして1グラム当量を溶かして1Lにした溶液を1規定(1N)の溶液として使用していた。
実験するのに便利だったのだが,今は全部モル濃度に統一されているから,酸の価数をいちいち考えないといけなくなった。
それで逆に濃度計算をミスって困ったりして・・・

モルがわかりません=グラム当量わかりません=線量当量わかりません=放射線わかりません=サイエンス記事書くの失格

ということがないよう,せめてモルがわかる人が記事を書くように,大手マスコミさんにはお願いしたい。




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