[2010年5月16日]
数学や理科の問題を解かせていると,手が止まっている生徒を見かけることがある。仮死状態だ。
「いや,考えているんです」と生徒は言うが。
たいていの場合,考えているのではなく思考が停止していることが多い。
できる生徒は,手が止まることはほとんどない。考えているときは必ず図を描いているのだ。計算しているときはもちろん手が動いている。
正答する人が問題を解く流れはこうだ。
1.問題を読むときに,問題文の重要な部分に線を引いたり図を描いて題意をつかむ。
2.問題文を図または式に全て表す。
3.図を全て式にする。
4.式を解く。
5.答えが出る。
この流れでたいていの問題は解ける。
できない人は図が描けないのだ。
4.5.は算数だからできないはずがない。
3の式を与えて4.5.をやらせるとわかった気にはなるが,それではいけない。大切なのは1.2.3.を自分でできるようにすることだ。
解けなくて困っている生徒に図を描いてあげると「わかりました」と言ってやり始める。だから,図さえ自分で描けるようになればよいのだ。
優秀な講師とは正解に導く図の描き方を教えられる人である。決して式を与える人ではないのだ。
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