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尾崎塾
富田教室

[2017年2月14日]

出来レース

私学の結果がそろそろ出ていますね。
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ですが,特進の上位コースに出願して下のコースに回し合格というパターンが多いですね。

それで,自信をなくしたりしないように!
そのために今まで書いてきたのです。
私学入試は,事前に合否が決まっています。
過去ブログ参照
   ↓
事前相談の実際
この意味をちゃんと理解してください。

あらかじめ,事前相談で合格確約の人はよほど失敗しなければそのコースで合格がもらえます。
で,合格確約のなかった人の中でも,特に優秀だったら当日点で上位コースに入れてもらえる可能性があるのですが,今回はそれも厳しい学校が多かったようです。

さて,たとえばO手門学院の例で解説します。
細かい話になりますが,頑張って理解しましょう。
数値は2月8日発表分を根拠にしています。
この学校は最上位がSSで,次に?類,次に?類となります。

SSは外部募集が30名ほどです。
で,専願出願が28名です。
この人たちを全部合格させてしまえばほぼ満杯ですね。
SSに出願した併願者が366名いますが,戻り率(公立落ちて来る割合)を20%と見ると優秀者150名にSS合格を出すと30名が埋まってしまいます。
専願で10名取ると,併願は100名しか合格を出せませんね。
おそらく,専願者も含めて250名以上が?類の判定に回されます。

?類の募集は70名です。
これは2クラスという意味です。
すでに専願出願が52名います。
SS専願での残念組もいるので,?類の残り枠も少ないですね。
さきほどの回し合格250名のうち2割がもどってくるとして,50名が来たらどうなります?
それだけで100名になってしまいます。
SSから回されて?類合格もできません。
ここで,お行儀の悪い学校だと,1クラス35名をあきらめて,40名でいこうという話になったりします。
さらにお行儀の悪い高校だったら,今年は?類を3クラスにするという奥の手を使います。
その可能性もなくはないですが,どうだったのでしょうか。

さて,よく考えてください。
いま考えた人たち,みんな選抜特進SSコースに出願した人です。
その他に,最初から?類に出願した人が616名もいるのです。
一般に,SSに出願する人の方がもともと学力が高い傾向にあります。
SSは難しそうだなあと自信のない層や,あわよくば?類などと思って出願した人に?類の席は残っていないでしょう。
あるいは,?類出願でもあらかじめ?類合格確約をもらっている人が相当数いるわけです。
その人が受験したら?類合格です。

今年もO手門さんは受験生が増えたので,確約しなかった人に合格を出す余地はほとんどないと思われます。

最初に書いたように,特に優秀だったら合格もあり得るのですが,今年のこの学校のような状況では,いくら優秀でも事前に確約がなかったら下位コースへ回し合格になってしまいます。
ウチの塾生なんか,11月の実力テストの時よりも現在の方がはるかに実力はついているのですが,合否は11月で確定済みだったということです。
確約をもらっていた人よりも入試の点数が高くても,確約をもらっている人を優先して合格させるという逆転現象も起こり得るのです。


しかし,入試定員を100人オーバーするほど合格させる入試って何なんでしょうね?
上位の特進はそんなにクラス数を増やせないけど,経営的には下位のクラスはいくらでも生徒に来てほしいのです。
授業料をたくさん払ってもらって,授業は給料が安い非常勤の先生にやらせておけばいいですからね。
実は大学入試では,定員を1.3倍以上超えて学生を取ると補助金がもらえなかったり,新しい学部をつくる許可が下りなかったりします。
高校入試ではそのような規制がはたらいていないようです。


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