[2017年3月11日]
岩手県に田老という町があります。
古くから津波の被害に遭うことで有名だったのです。
そして,昭和の津波被害の後,世界一の堤防を築きました。
高さ10mもあって,万里の長城にたとえられる堤防です。
これで,町の人はみんな安心して暮らせるようになりましたとさ。
めでたしめでたし。
のはずが,
2011年3月11日
その堤防をはるかに上回る高さの津波が襲い,200人近くの人が亡くなりました。
震災後,数年して堤防の下に立って見上げてみました。
最初に堤防を見たときの率直な感想が,
「低っ!」
でした。
こんな高さで,あの津波が止められると思って,安心してたの?
実際,その地区で震災遺構として残っているたろう観光ホテルに行くと,
3階まで壁がブチ抜かれていますね。
堤防があるからということで,かえって逃げるのが遅れたという話もあります。
上に登ってみても低いです。
奥に観光ホテルが見えます。
今,東北の多くの場所で,再び同じ過ちを繰り返しはじめています。
すごい高さの堤防で村や町を守ろうとしているのです。
そんなことにお金をかけるなら,高台へスイスイと逃げられる広い道路を1本通す方が,ずーっと人の命が助かるのに。
地震が起こったら,御堂筋みたいな広い道路を使って,自家用車で皆逃げたらいいのです。
今,ほんとに頭悪い人が政策を考えています。
命を助けるのはカンタンで,地震が起これば自動車で楽々逃げる。
それだけでいいのです。
今の政策は意味不明。
自動車で逃げないように呼びかけていますね。
渋滞するからと。
いやいや,やること逆ですよ。
渋滞しないようにすればいいのであって,自動車で逃げるのをやめたら死ぬ人を増やすだけです。
年寄りも多いのに。
こんなまともな意見も通らないほど,この国はいろいろ麻痺しています。
特に懸念するのは,震災で人が亡くなった原因は,3.11に限ると津波に飲まれたからです。
それを防ぐようにすべきです。
なのに,その本質と何の関係もない原発事故の話ばかり報道するテレビも多いですね。
本当に大切なことに目を向けられるような人が多くなるよう,教育というものの力が増々重要だと考えます。
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大学に合格して浮かれている諸君はこの期間を利用して皆東北を一度見に行くべきだと思う。