[2010年5月20日]
雨です。
梅雨の走りです。
梅雨は日本の宿命というか,これがないと夏が来ない。
私が気象予報士になろうと思った最大の動機は,梅雨は天気予報の精度が著しく劣るのに,平気でTVなどで週間予報をしていることに不満があるからだった。その不満を一介の理科教師が言うよりも,気象予報士が主張する方が説得力が増すと思ったのだ。
梅雨時に1週間後の天気がわかるはずがない。原理的にわからないのだ。そういうときは,降水確率50%,当たる確率50%,当たる確率の精度も50%という発表をして,ようするに「わからない」ことを世間に公表すべきだと思うのだ。
とにかくマスコミも世間も勉強不足だ。先日TV電波の無駄を指摘したが,予報の限界を明確に示すことはサイエンスの最低限の作法である。なのに,梅雨以外の季節と全く同じ体裁をとっている。本当に体裁しか考えていない。体裁よりもサイエンスを重視するような方向に進むべきである。
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