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尾崎塾
富田教室

[2017年6月20日]

五ツ木の模試について

ウチの塾では定期的に大阪進研のVもしを受検しています。

一方,大阪では昔から五ツ木の模試で志望校判定をするのが定番です。

今年の日程は,
第3回 7月9日
第4回 9月17日
第5回 10月15日
第6回 11月12日
第7回 12月10日
などとなっています。

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いずれも日曜なので,日曜特訓と重ならないようなら受けてみてもよいかと思います。
各自で申し込んでください。
たとえば,塾の近くのダイエーの書店でも受け付けしています。

注意点は一つ。
あまり良い結果が出ないので,ガッカリしないよーに(^^;)

模試の内容が,やや難しいのです。
たとえば,三島〜高槻北高校レベルの人だと歯が立たない問題がたくさんあります。
すると,その設問は無意味なのです。
まあまあできる人も0点,全くわけわかってない人も0点。
超優秀な生徒は点数が取れるので,そこは差がつきます。
茨高や北野レベルの人はその差で判定されるわけです。

ただ,実際の合否はそんなところで決まりません。
できるところをいかに着実に得点するか。
基本〜標準的な問題の精度を高めることが合格への道です。

たとえば,今春の大阪府立高校の数学の問題は非常に難しいものでした。
すると,数学では差がつかないのです。
数学が超ウルトラできる人は得点しますが,そうでないとみんなドングリの背比べです。
結局数学以外の科目で,着実に得点できたかどうかの差が合否を分けたのです。

難問ができた,できないは,普通の人にとっては全く意味がないのです。
将来,科学者になろうという高学力層はしっかりそのレベルが取れるようになってもらいたいですがね。

そういうわけで,五ツ木の難しい模試で,できなかったとしても,全く気にしなくてよいです。
大切なのは,その模試で,できるはずだった問題をミスしていないかどうか。
しっかり復習して,学力をつけるための教材として利用することです。

過去にも書いていますが,模試の判定で一喜一憂するほど馬鹿なことはありません。

ですが,五ツ木の第6回の偏差値だけは,よい偏差値だと私立高校の入試に使えます。

昔の話をすると,大阪府のすべての公立中学生は五ツ木の模試を半ば強制的に受検させられていました。
そして,その成績はすべて中学校が把握して,それを元に進路指導がなされていたのです。
もうちょっと露骨に書くと,五ツ木の模試で偏差値いくら以上だったらA高校は合格確約がもらえるというように,事前相談に利用されていたのです。
ですが,外部模試をそうやって利用するのは,昨今では個人情報の関係もあって公立中学で取り扱うことができなくなりました。
したがって,各中学の先生が作成した学校の実力テストの点数で事前相談がなされて,それで合否確約が決まるようになっているのが現状です。
そういう過去があったのですが,多くの私立高校では依然として五ツ木模試の偏差値で合否基準を未だに持っています。
どこで使うのかというと,塾ですね。

たとえば,どこかの塾長が「この生徒,五ツ木模試の偏差値60でした」と言えば,その生徒の合格確約がもらえたりします。

もっとも,これは多くの高校ではVもしでも可能です。
ただ,Vもしの方が偏差値が高めに出るので,五ツ木の基準よりは2〜3ほどマイナスされるのが普通です。

中学校の教師がつくった恣意的な実力テストや,特定の業者の模試であらかじめ合否が決まってしまう大阪府の私立高校の入試精度はよくないと思います。
ですが,現状がそうなので,受験生としては2月の入試当日に間に合えばよいという考えは捨てないといけません。
11月にほぼ合否が決まってしまうのです。

そういうわけですから,中3のみなさん。
夏期講習で頑張るのがよい私学合格への実質的ラストチャンスかもしれませんよ。



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