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尾崎塾
富田教室

[2017年7月7日]

気象予報士になった理由

今回,九州で大きな被害が出ています。

昨年は熊本の地震で,今年は大雨。

災害を最小限にするには,もっと多くの人が勉強することです。

それで気象予報士になったのかと言われると・・・

実は,もっと単純な話。

「梅雨の時期の天気予報って当たらない」

このことをずっと思っていました。
予報士になったら説得力があって,みんな聞いてくれるかも。

現実は残念ながら,それでも世の中の人はバカばっかりで,梅雨の時期の天気予報もそれ以外の時期の予報も同じように見ているのが現状です。

無駄を承知でもう一度書いておきます。

「梅雨の時期の天気予報は当たりません!」

これは今日発表の大阪の週間予報。

img1
これを見て,月曜はくもりで火曜は雨だと思うのですね。
土曜の晴れは許せるとして,あろうことか来週の木曜が晴れるなどと思うのですよ。

こんなの当たるも八卦当たらぬも八卦です。

気象庁の週間予報には「信頼度」という欄があります。
Aは自信あり。
Bはそうあって欲しい。
Cは「下駄を使用」
という意味です。(少し脚色しています)

降水確率40%で,その予報が当たる確率が30%だとすると,結局どうなの???

こういう条件付き確率の問題を一般市民が毎日解かないといけないのが現状の天気予報なのです。

しかもですよ。
そもそもの,降水確率がサイコロ振るような確率とは全く違って,過去の似たような天気状態でどうなるかという処理をしているので,「似たような」が意味不明。
そして,初期値を入れてスパコンで計算するのですが,スパコンだから正しい結果を出すわけでもないのですよ。
初期値の誤差。数式を考えるのは人間で,その間違いもある。
いろいろな原因で正しい確率など計算できるはずないのです。
せいぜい10%刻みで発表するだけです。
まあ40%といっても,公表されている話は35から45%だと言いますが,実際はもっと標準偏差が大きくって25から55%の間だから40%としとこうかというあたりでしょう。

こういうややこしい話をしっかり理解していないのなら,梅雨時の降水確率など信じてはいけません。


さて,ここからが本題。(でた。恒例の後出し主題)

進研模試が返却されたようです。

合格可能性が出ていると思います。
img2
まさか,賢明な塾生および保護者の方がそれを信じているわけではないですよね。

ハッキリ言って,梅雨時の週間予報よりも当たりません。

理由は,
1.元のデータ取得が科学的でないから初期値が間違っている可能性大。
2.その初期値からどのように推移するかの科学的な計算式がそもそもない。
3.週間予報どころか,半年以上後のことを算出できるはずがない。
4.そもそもですが,あなた(当該生徒)の合格確率では全くない。

などなど。



ウチの塾でやっていることを降水にたとえると。
カラっカラに乾いた空気で雨を降らせるプロジェクト。

乾いた空気ではどんなに頑張っても降水確率は0%

湿った空気だと,冷やしさえすれば雲ができます。

だから,とにかくまずやるべきは,空気に水蒸気をできるだけたくさん含ませることです。

水蒸気の多い空気さえあれば,あとは何らかの方法で温度を下げれば雲が作れる。


頭の中がスッカラカンの生徒でも,コツコツと水蒸気ならぬ基礎力を蓄積していきます。

基礎力さえあれば,あとは何らかの方法で得点力に結びつけられるという発想ですね。

この夏は,まだ乾いた状態の頭脳をどっぷりと基礎力漬けにして,秋以降の演習につなげましょう。

万一受験の雲行きが怪しくなってきたら,いち早く対応して差し上げます。



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