[2017年7月30日]
今日は日曜日で塾はお休み(^_^)
各自,講習の疲れ?を癒すもよし,自宅で講習並みに勉強するもよし。
塾長は日ごろの睡眠不足を解消すべく,朝9時まで爆睡しました。
さて,昨日の機材紹介で斜長石に囲まれた黒雲母が「よくわかります」と書きましたが,「全くわかりません!」という苦情メールが1万通くらい来そうなので解説しておきます。
まず,斜長石ですが,これは偏光顕微鏡下ではこんな風にシマシマ模様に見えるのですぐにわかります。
長石というくらいですから長方形に伸びた形の結晶になりやすいのもポイント。
で,その中にあって色がピンクとかブルーとかが混ざったギラギラしているのが黒雲母です。
「黒くないじゃん!」
と言われそうですね。
実際,岩石に入っているのを見たら真っ黒ですが,このように顕微鏡で見る時は薄くスライスして薄片にするので茶色っぽくなります。
それが偏光板を通すと,あら不思議,様々な色に分身するのです。
これは黒雲母は複屈折といって光を屈折させるときに2方向に分けてしまうのです。
そして,その2つの光が干渉していろんな色を強め合って鮮やかな色彩を生みます。
こういうのを異常干渉色といって,パッと見てなんとなくコレ黒雲母じゃね?とわかるのです。
しかし,異常干渉色を示す鉱物は他にもあるので,あることをして確認します。
これは同じ薄片を少し回転させたところ。
縦に伸びた黒雲母が真っ黒に見えます。
これは消光といって,光を通さなくなった状態。
鉱物によってこの消光する角度がいろいろあって,黒雲母はこのように0°,90°で真っ黒になります。
これを直消光といいます。
このように,いろんな手法を使って鉱物を特定していくわけです。
そういう内容を昨日は生徒に授業でレクチャーしたという話でした。
この機械,カンタンにパソコンに画像を取り込めたりします。
昔は一枚一枚,フィルム写真を撮って現像に出して,お金も時間もかかっていたのに,すごく効率的に処理できそうです。
変成岩の研究,再開しようかなー
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