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尾崎塾
富田教室

[2017年8月1日]

文武両道のウソ

甲子園まであと一歩だった大冠高校。
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ですが,大冠高校の野球部員で,レギュラー選手だった場合,大阪府で準優勝という「実績」があるので,いろいろな大学に推薦入試で入ることができる。

産近甲龍なら「どーぞどーぞ,ぜひ」という感じ。

関関同立でも有力な選手は監督が口を利いてくれるのでスポーツ推薦で合格だ。

あるいは,AO入試を使えばかなりの実績なので高評価だろう。

そういうわけで,大冠高校の普通の生徒の学力レベルでは到底合格できない難関私立大学へ,たくさん入学していくことになる。

それを聞いて世間の何も知らない人は,
「あの高校生,野球で甲子園へあと一歩というところまで行って,しかも大学は関大なのよ。すごいね。こういうのを文武両道っていうのね。」
とうわさすることになる。


一方,春の選抜を制し,大阪府予選で負けるわけにいかなかった大阪桐蔭高校。

こちらの選手はすでに春の全国優勝の実績があるので,東京六大学だって入ることができる。
早稲田大学で清宮くんと一緒に野球ができるのだ。

しかも,この高校は特進クラスの進学実績がすごい。
昨年も京都大学に29人,阪大に26人の合格者を出している。

これを見て世間の人は,
「大阪桐蔭ってすごいね。野球で全国優勝する一方で最難関の国立大学にも合格するんだって。こういうのを文武両道っていうんだな。」
とあいなる。


お気づきだろうか。

この両校に野球も全国トップクラスで,勉強面も実際に学力が高い生徒がどれくらいいるのだろうか?

文武両道なんてのは幻想なのだ。

めったなことで両方ゲットするなんてできないと心得ておくべきだろう。

そんな中,滋賀県代表の彦根東高校は楽しみだ。
ここは正真正銘の進学校で,野球のレギュラー選手の中には勉強もしっかりやって,たとえば本当に京大に合格するような奴がいるに違いない。
そういう選手のいる学校が甲子園で2回くらい勝つと痛快ではある。



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