[2017年9月10日]
桐生君がついにやりましたね。
日本人初の9秒台。
でも,本人が言うように,これがスタート地点です。
2020年に決勝に残ってメダル争いできるように頑張って欲しいですね。
ところで,陸上でも水泳でも,わずか100分の1秒差で勝ったとか負けたとか言いますよね。
これって,当事者でないとわからないでしょうが,実は「わずか」な差ではなく「途方もなく大きな」差だったりしますよ。
私はテニスプレーヤーでしたから,ボールにわずかに届かないという経験を何度もしています。
計算すると,仮に秒速7mでプレーしていたら0.01秒で7cmです。
ちょうどボール1個分。
ボール1個はギリギリではなく全く届かないイメージです。
ボール半個でもそれでは返球できません。
絶望的にスタートが遅れたとか,完全に負けの感覚でしょうね。
陸上でも水泳でもテニスでも,0.01秒速くするために,どれだけ努力を重ねていることか。
これ,試験の点数でも同じなのですよ。
1点足らずに不合格になる人は,毎年何万人も発生するのです。
そこを詰められなかったのは,完全に努力不足,準備不足です。
10回受験して,1回は合格ラインに届くかどうかという勉強の仕方では,たぶん難しいのです。
1回の受験でもたいてい合格するというレベルにしておいて,でも受験は何があるかわからないので不合格の場合もあると捉えておくのが賢明でしょう。
ですが,その最後の1点2点を伸ばすのが大変。
自分のMAXの状態に近づけば近づくほど,それ以上は伸びないのです。
たかが1点,たった1点で落ちる人は,合格する人より100時間も勉強が足りなったりするのです。
その最高の状態のレベルを上げていくのも大切ですが,受験というのは自分の思ったようには力が発揮できないということも計算に入れておかねばなりません。
自己新記録でないと合格しないとしましょう。
かえって気負ってしまい,自分の力の半分しか出せないかもしれません。
自己最高の力の8割出せば上出来と思って受験したらどうでしょう。
変な緊張もせずに,自分の力を発揮できる可能性が高まります。
結果は前者よりもよいでしょうね。
今回の桐生君は,調子的にはベストではなかったようです。
しかし,現状のベストを尽くすことに集中したのだと思います。
すると,なんと追い風が吹いて,良い結果がついてきたのでしょう。
しっかりと準備し,万全でなくともその時のベストを尽くす。
結果は後から付いてくるというのが受験とスポーツの似ているところです。
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