[2017年10月5日]
カズオ・イシグロさんですか。
ノーベル文学賞。
おめでとうございます!
正直,この方,お名前すら存じ上げていませんでしたが・・・
しかし,すごい小説を書かれているのでしょう。
機会があればぜひ読んでみましょう。
こういう文学の賞って,どのように評価されるのかわかりません。
わかりませんが,一般の読者とは全く違った視点で評価されているのは間違いないと思います。
この視点というのが,実は入試問題で現代文の読解をするのに重要だったりするのではないかと思うのです。
ウチの塾の現代文の授業は,おそらくそういう視点を教えています。
特に小説の読解などは一読者になってしまっては解けません。
ちゃんと分析的に読まないと。
入試問題が,本文を読んで感動したかどうかを問うのであればそれでいいですよね。
問1 感動しましたか。
(1)はい (2)いいえ
正解は(1)です!
実際はこんな出題はないわけでして,登場人物=太郎の心境などを問われたりします。
先日,土曜講座でも説明しましたが,その問題集の解答解説を書いている人の解答が間違っている場合があるのです。
きっと,太郎の気持ちを一読者として想像して解答を書いたのだと思います。
でも,ちゃんと分析して読むと,その解答が間違っているとわかります。
文学ってそういう,分析的な批評にも耐えるだけの工夫,仕掛けがあるものなのです。
だからこそそういう「仕掛け」に気付かない読者を知らず知らず虜にしてしまうのが文学というものなのでしょう。
たまたまいい感じの文章が書けるのではないのです。
ちゃんと緻密に設計されているのが文学作品なのですよ。
文学賞というのはそういうことを知るヒントになります。
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