[2017年10月16日]
この時期,「そろそろ過去問やった方がいいでしょうか」という質問が増えてきました。
実際のところ,その生徒によるので,これという答えはありません。
そこがとても大切なところです。
学校でこう言われましたとか,友達がこう言ってましたとか,あるいはネットなど,どこかで聞いたような話などに振り回されているようです。
学校の教師も大半は適切なアドバイスができません。
自分の経験くらいしか根拠がありません。
自分はこうやって成功したから生徒もそうすればよい?
そんなことないですよね。
特に,数学の先生に数学の勉強法を聞いて適切なアドバイスなど返ってくることは稀です。
アンタにできても,普通の生徒はできないということが多いのですよ。
さて,ウチの塾の生徒は,気になることがあれば直接相談に来てください。
一応,基本的な考え方を示しておきます。
【中学生】
近々,中学3年生には大阪府立高校の過去問集を配布します。
だから買う必要はないです。
先日,土曜講習で案内したように,数学のように遅れぎみの科目など,習っていない内容がまだまだたくさんあります。
だから,時間を測ってきっちり過去問演習などできっこありません。
本当に直前期に残しておいてもOKです。
ですが,だいたいどのような形式で,どのようなレベルの問題が出題されるか知っておくことは有益です。
数年前の問題を1回か2回分,未習分野も含めて解くのは有効でしょう。
もちろん,思った点数に達しなくて当たり前。
変に落ち込んだり焦ったりしないように。
くり返しますが,公立高校の問題は配布しますので買わないで待っておいてください。
私立高校については出願校を決めてから各自でやってください。
塾では最後まで過去問演習をしません。
よほど特殊な出題をする高校があれば少しは対策しますが,基本的に大阪府の私立高校は公立高校と同じような問題しか出題しません。
特別な対策は必要ありません。
【高校生】
センター試験を受ける人は,過去問演習をたくさんやってもOKです。
ただ,点数だけ見て一喜一憂するのでなく,できた問題もできなかった問題もよく研究してください。
過去問の問題集には詳しい解答解説がついています。
それをしっかり研究することで,この上ない教材となるのです。
何度も繰り返し演習しても効果があります。
いくらやっても損がないのがセンター試験の過去問演習です。
ですが,1回やってみて,得点が3割もないようでしたら,演習するレベルに達していないです。
基礎事項の確認を急いでやってください。
国公立大2次の過去問演習はまだやってはいけません。
出願してから,塾でスケジュールを考えて与えます。
勝手に先にやってしまうことのないように。
ていうか,おそらく今受けようと思っている大学を受けられる人の方が少ないです。
赤本を買っても無駄になる可能性が高いですよ。
私立大志望の人。
推薦入試の人はもちろんそろそろ直前期なのでやってください。
一般入試を考えている人はまだやらなくてよいです。
これは関西の私大に限った話ですが,関西の私大はそんなに大学ごとに特殊な出題をしません。
出題形式に慣れる必要もありません。
それよりも今はまだしっかりとした地力をつけることに専念しましょう。
しっかりとした学力があれば,どんな出題形式でも対応できます。
実際に出願してから直前の時期に過去問をやれば十分です。
これも中学生と同じですが,気になるようならどこかの年度のを1年分だけやってみたらよいです。
特殊な対策が必要なのではなく,そもそもの学力が必要だということがよくわかると思います。
記述とかマークとか,形式はどうでもよいです。
私大はマークが多いですが,きちんとした学力とはちゃんと筆記できる力です。
英作文も含めて,自分で答案を書けるように勉強しておくことが重要です。
記述できる人はマークもできます。
そういう方針で今はまだ,ひたすら地力をつけましょう。
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