[2018年2月21日]
昨日は天気が良かったので塾生を連れて地学実習に行って来ました。
地学に限りませんが,ホンマモンの学力をつけるにはホンマモン=実物を見ることが大切です。
まずは,結晶片岩の大露頭。
教科書を見るだけでは,実際の地層の規模や厚さ,触った感触,硬さなどがわかりません。
露頭に連れていって,ハンマーでたたいてもらい,体感してもらいました。
結晶片岩は片理方向に割れやすいと教科書に書いてありますが,実際には風化していない部分は硬くてとても割れやすいとは言えません。
風化するってどういうことかも実際に見てはじめてわかることです。
地層の裏側の観察。
過去に土砂が流れて,その痕跡が残っています。
これも,教科書的には見たことがあるのですが,実際に地層の裏側に潜り込んで見ると,実感ができると思います。
横臥褶曲を見つけました。
ぐにゃぐにゃと曲がった地層を目にすると,過去にすごい力がはたらいたとわかります。
逆に,付近には断層ですべり落ちたような構造も多数見られます。
圧縮されて褶曲する一方で,張力場になって断層ができるなど,過去の力の働き方が変化することも理解できます。
玉ねぎ状風化もありました。
玉ねぎの皮のように,表面から風化した様子も,実物を見て納得です。
立体的な構造は平面的な写真ではわかりにくいのです。
今回は国立大学を地学で受験する生徒を連れて行きました。
途中,「これは発泡がよい酸性の岩石やな」
と,白い発泡スチロールを見てつぶやいたり,
「おっ,ここにも軽石がある!」
と,スポンジを転がしている私を見事にスルーしてくれました。
「おい,これは縄状溶岩だぞっ!」
とロープが落ちていたのを指した時には苦笑するしかありません。
まあ,でも地学ジョークが理解できる程度には育ってくれているのだと思います。
途中,気象台にも寄って,実際に気温や雨量を測る現場の見学もしました。
今回,多くの実物を見たということで,さらに確固たる本物の学力が備わっていくと思います。
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