[2010年6月15日]
すごいことだ。
奇跡的に帰還できた。
アポロ13以上の絶望的状況からの帰還だ。
願わくば,カプセルに小惑星の砂が少しでも入っていて,学術的な成果もあればいいが,帰還しただけでも日本は世界に誇ってよいことだ。
入試とか,勉強とかが何の役に立つのか疑問に思う人も多いようだが,こういうことのために役立つのだと言いたい。
どういうことか。
困難があっても生還できる力がつくのだ。
予定通りに事が運べば成功。途中で失敗したら終わりというのが凡人だ。だが,入試問題を解くのは予定通りにはいかない。でもそれなりの合格点をとらないとだめなのだ。状況ははやぶさのピンチと似ているのだ。
はやぶさでは,次々に起こるエンジンの故障などで絶望的な中から,研究者が万一のために組んでおいた予備回路を使って2つのエンジンを合体させることに成功したという。
入試もこの万一に備える精神が大切だ。失敗できないのだから。1つの解法しか思いつかなかったり,つまらぬミスをしたら合格できないが,他の方法をためす力の持ち主は,困難を乗り切ることができる。役に立つかわからないが念のためにここまで勉強しておこうという精神を難関大の合格者は持っているから研究開発のときも万一に備えた予備回路という発想ができるのだ。
ここのところが世間の人に理解されていない。勉強はできるにこしたことはない程度にしか思っていない。そうではなくて,様々なところで困難を乗り切る精神=考え方が身についている人が東大や京大へ入っていくのだ。
マスコミの扱いもサッカーと比べて小さいが,日本としては世界に誇れることなので,カメルーンに勝ったことよりも喜んでいいことだと思う。
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