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尾崎塾
富田教室

[2018年8月12日]

マーク模試の意味

今日は高3生のほとんどが河合のマーク模試を受けに行ってます。

べつに受けろと言ってないのですが,学校では受けるように言われているのでしょう。

塾の講習を休んででも行く価値があるかどうかは微妙なので,せっかく受けたのなら有効に活用してもらいたいものです。

とにかく,この時期にマーク模試を受けても,ウチの塾生あたりだとロクなことになりません。

というのは,ほとんど点数が取れないからです。

それで発奮してくれたら?

逆に自信なくしてしまう場合もあるでしょうね。


まず,今回のようなマーク模試は,センター試験を受ける上位層向けの模試です。

だから,関関同立に入れたらいいなーという程度の生徒や,ましてや産近甲龍レベルの生徒が受けても太刀打ちできません。

しかし,たくさんの受験生を集めた方が模試のデータとしては価値が高く見えますし,予備校も儲かります。

受験させた学校は進路指導の資料に使えるので,生徒に受けさせようとします。

ところが,マーク模試は産近甲龍レベルの生徒の学力を測るようには作られていませんから,その偏差値で進路指導できると考えているのが間違い。

学校の教師の指導力はその程度のものなのです。

不確かな模試の成績だけ見て,テキトーなこと言って受験校の相談に乗るわけです。


その証拠がコレです。
img1
これは2年前の英語の度数分布グラフ。

平均点は200点満点で97点ですから半分もありません。

それより,グラフの形に注目です。

最頻値は80点付近。

多くの生徒は4割しか得点できないのです。

そして,それが関関同立などの私大を目指している層です。

毎年いつもこうなのです。

得点が4割程度ですよ。

この意味がおわかりでしょうか。

マーク模試は,全くセンター試験の形式を真似しています。

ということは,ほとんどの問題は4択なのです。

だったら,すべての問題に1をマークすれば25%くらい当たるんですよ。

つまり,小学生でも50点は取れそうな試験なのです。

それで80点かそれ以下の受験生が多数出ているのが現実。

自力で得点したのは何問あるの?


これくらい,学力が測定できていないにもかかわらず,その層の生徒にもちゃんと合格可能性判定がついてきます。

そんな判定,無意味なのです。

その無意味な判定を元に進路指導される危険性が高いですから,学校の進路指導を受けるときは要注意ですよ。

一方,ウチの塾では,ちゃんと普段の学力も把握していますから,模試の点数だけでおかしな指導はしません。

合格可能性判定以外に,いろいろ見ることが可能ですので,受験した生徒は結果が出たら塾に持ってきてくださいね。


マーク模試を受ける意味は3つあります。

決して合否の可能性判定の意味はありません。


1つは現在の学力を知る。
解けなかった分野を弱点と把握することができます。
わかっているつもりでも得点できなかったら弱点です。

2つ目は教材としての価値。
模試の問題は学習教材として有効です。
解けた問題も,さらに理解が深まったりすることもあります。
できなかった問題もしっかり復習して学力アップの教材として活用してください。

3つ目は外部受験という経験値を増やす。
いつも学校や塾で試験を受けていると,外で変に緊張したりします。
普段と違った環境での受験は,本番のための精神安定材料になります。
また,ちゃんと時間を測って取り組む経験も積むことができます。
真剣に本番のつもりで受験することが大切ですね。




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