[2018年12月22日]
今日から冬期講習です。
入試が近いので,合格のために必死でやると思いますが,合否とは別の次元で,今学んでいることをちゃんと身に着けていって欲しいと思います。
というのは,自分が高校入試の勉強をして学んだことが,いまだにちゃんと頭に残っていたり,人生のいろんなところで役に立っている実感があるからです。
それは,非常に集中してしっかり勉強したからなのですよ。
記憶には,すぐに忘れてしまう短期記憶と,長く覚えている長期記憶があります。
ともすれば,定期考査の直前に詰め込んだ記憶は短期記憶にしかならず,どんどん忘れていきがちです。
ところが,受験勉強をすると,何度も繰り返し頭の中に入れるので,それらはやがて長期記憶として残るのです。
だから,数十年前に覚えたことが,ちゃんと頭の中に残っていて,それが役に立つ場合が結構あるのです。
高校受験の時に長期記憶化したものは,大学受験でもきっと役に立ちます。
逆に,高校受験でさぼっていると,それがネックになって,大学をあきらめることになりかねません。
以前,大阪府の教育がとち狂っていたときに(今でも?),学校によっては理科や社会をやらなくても入学できた場合がありました。
具体的には,千里高校などは英数国ができていたら合格できたのです。
それで,いざ国公立大を目指したのですが,理科が一向に伸びない生徒がいました。
高校で理科を学ぶベースになる中学の理科が,何一つ身についていなかったんです。
やはり,受験勉強で必死にやるのと,定期考査レベルでその日だけ覚えているのとでは,体に染みつく度合いが全く違ってくるのです。
将来の入試で役に立たなくても,社会に出てからもっと差がつくかもしれません。
お得意先の人と話をしていて,中学や高校で習った内容が話題になったときに,あまりに頭に残っていないと信用を失いますよ。
入試という短期的な視点でなく,長い人生の基盤を身に着けるという意識で講習に取り組んでほしいと思います。
にほんブログ村
にほんブログ村