[2019年1月11日]
そもそも,偏差値の意味がわかってない人も多いですが,大学の偏差値について,ちょっと考えてみましょう。
とある大学で4名の高校生が合格通知をもらいました。
4名の模試偏差値はAくん65,Bくん60,Cくん55,Dくん50だったとします。
その大学は受験機会をたくさんにしていて,一人で6つのタイプの入試併願ができたとしましょう。
Aくんは偏差値65ですから全部合格して,6つの合格通知をもらいます。
Bくんは偏差値60ですが,1つだけギリギリ合格点に届かないものの5つの合格通知が来ます。
Cくんは3つの合格通知。
Dくんはかろうじて1つだけ合格にひっかかりました。
しかし,合格通知を6つ持っていても1つしか使えませんからAくんもDくんも合格者には変わりありません。
冷静に考えてください。
合格者4名の平均偏差値は57.5ですよ。
(65+60+55+50)÷4=57.5
ところがです,合格通知の数だけ高偏差値の人が合格したとするとどうなりますか?
(65×6+60×5+55×3+50×1)÷15=60.3
ということで,合格者の平均偏差値が60を超えてきます。
実数でいくと57.5なのにね。
この大学のボーダーラインというのは五分五分のラインですから偏差値55くらいです。
ちょうどCくんが3勝3敗という感じです。
頑張ったら偏差値50のDくんでも合格できたりもします。
なんとかギリギリ合格できたDくんは大喜びでその大学に進学しますね。
ろころが,A くんがその大学に進学するでしょうか?
するわけないです。
もっとレベルの高い大学にきっと合格していますからね。
Bくんもそうです。ギリギリもう1ランク上の大学に合格する力があります。
つまり,実際に進学するのは偏差値55のCくんと50のDくんだったりします。
入学する人の平均偏差値は52.5ということになるのです。
大学の偏差値と言っても,どの数値なのかよく考えないとダメなのです。
合格者偏差値を高く見せる方式の大学で,偏差値が60であっても恐れる必要はありません。
実際にその大学に入学するのは偏差値がずっと低い人たちです。
ぱっと見の数値にだまされず,ちゃんと過去問演習と合格最低点から可能性を判断するようにしましょう。
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