[2019年1月25日]
その子はですね,中3になって夕陽丘高校に行きたいと思うようになったんです。
楽器をやってて,それを続けたい。
どうやら,少々遠いけど夕陽丘高校には音楽科があって,思う存分音楽ができるらしい。
それで,自分の成績でそこに行けるか考えてみると・・・
「やばい!」
学校の先生も,「まあ無理やねぇ」とやさしくたしなめてくれたり・・・
というわけで,あわてて勉強をはじめました。
ところが,なかなか自分でやろうと思ってもはかどりません。
やる気はある(つもり)だけど,自宅ではどうしても怠けてしまう・・・
「どうしよう・・・」
調べると,近くにすごい緊張感ある雰囲気でやっている塾があるらしい。
「これだ!」
その子がウチの塾に来たのは中3の秋も深まる頃・・・
授業は毎日とって,そのまま地獄の冬期講習に突入。
朝から晩まで,ずーーーーーーっと,休憩なしで勉強です。
そんな気の狂うような生活は,自宅ではとてもできません。
だけど,塾ではみんなやっていますから,自分だけ逃げて帰るわけにいかない。
それに,集中して大量にやっていると,どんどん多くのことができるようになるのです。
どんどん力がつくのが実感できるし,わかるようになるのも楽しいし。
長時間の演習はかなりつらかったものの,できるようになる実感があったので続けられました。
夕陽丘高校の合否発表の日,中学校に報告に行きました。
先生もまわりの子も,不合格の報告に来たと思って,気を使ってくれている中,
「合格しました!」
と言ったら,先生はそれはそれは驚いたとさ。
めでたしめでたし。
2年後。
念願の高校で,ひたすら音楽に打ち込んで,楽しい高校生活を送っていました。
さて,そろそろ高校3年生。
進路を決めなくては。
せっかくやっているこの楽器を続けたい。
よい指導者のいる大学はあるかなぁ・・・
「ん?この先生がいいな。京都芸大や大阪教育大で教えているのか・・・」
で,調べると,どうやら来年からは大阪教育大でしか教えないらしい。
「よし,大阪教育大に行こう!」
その子の通う音楽科はクラス40人。
ずっと3年間いっしょです。
どこに進学するかと先生に聞かれて,
「大阪教育大です!」
と言うと,周囲から「くすくすっ」と笑い声が・・・
だって,みんな誰がどれくらいの成績か知っていますからね。
その子は,安定してクラス最下位=40位をキープしていたのです。
良くて38位,みたいな。
そりゃ大教大は一応国立大ですし,過去に進学している先輩はみんなクラス上位の成績だったとのこと。
冗談を言っているとしか思えない状態だったのです。
「やばい!」
というわけで,あわてて勉強をはじめたのです。
うーん,はかどらない・・・
「どうしよう・・・」
気のせいか,前にもこんなことあったような・・・
「!」
その子が再びウチの塾に来たのは夏前でした。
ただ,楽器のレッスンがあるので,夏期講習にがっつり参加はできず。
週に何度か通って,砂漠のような脳みそに少しずつ水分を補給していきました。
そして,地獄の冬期講習。
朝から晩まで,休みなく演習。
しかし,ここでも奇跡的なことが起こります。
全く勉強していなかったセンター科目「現代社会」
はじめは50点くらいだったのが,講習最終日には73点に!
そして,センター試験本番では,なんと83点も取れちゃいました\(◎o◎)/!
そんなこんなで,学校に合否の報告へ行き,周囲の気遣いをよそに,
「合格しました!!」
と言ったら,周囲のみんなは腰をぬかしたとのこと。
めでたし,めでたし。
これ,ビリギャルみたいな話ですが,ウチの塾であった実話です。
よい子のみんなは絶対にマネしないでください。
ちゃんと早くから塾に来てたら,どーってことなかった話なのですから。
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