[2010年6月26日]
本日,部分月食
まあ,梅雨ですからほとんど見られないでしょう。残念。
中学校の理科では太陽-地球-月が一直線になったときに月食が起こるという説明があるが,「満月」の度に毎回月食が起こるわけではない。これは,月が地球をまわる公転軌道面と,地球が太陽をまわる公転軌道面が約5度ずれていることが原因だ。さらに月と太陽の視直径はともに約0.5度しかないから,両者が重なるには公転軌道面が重なる時期しかないのだ。と,書いたが,こういう話は立体的な感覚=空間把握力がないと何を言ってるかさっぱりわからないだろう。そもそも,中学校の理科の先生でも,天文現象をしっかり把握して教えられる人が少ない。教師自身が立体的に把握できていないのに,生徒にちゃんと教えられるはずがない。
古代ギリシャのアリスタルコスは,月食に映る地球の影を見て,地球が丸いことと,地球が月よりも3倍大きいことを認識していた。ついでに,太陽の大きさも見積もっていたらしい。エラトステネスは地球の大きさを測定していた。古代ギリシャ,恐るべし。
※「新月の度に月食」とまちがって書いていたら,ある学校の「国語」の先生から「満月では?」とご指摘いただきました。すみません,そのとおりです。理科の先生よりも国語の先生の方が月の満ち欠けに詳しかったりします。古文によく出てきますしね。
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