[2019年3月16日]
今日は新書の内容から,
この本によると,というか,文科省のデータによると,
公立学校以外に通う生徒の割合が,都道府県によって大きく異なる。
中学校だと,東京は26%も私立に行っている。
4人に1人が私立だ。
大阪は9.9%だから10人に1人。
東京は特に上位層が私立志向。
大阪は上位層が公立志向。
この図式は鉄板。
ところが,高校は東京59%で大阪が42%だ。
公立志向の強い大阪にしては私立が多すぎる。
この本では言及していないが,この私立高校進学者が意外に多いのが大阪の教育の末期的症状なのだ。
誰も私立に行きたくないのに,私立高校進学者が多い。
理由は公立高校が合併や廃校になって減っているからだ。
一方,私立高校は減らない。
まともな府民なら考えたらわかる。
公立のたとえば茨木や春日丘,三島といった公立高校の定員をあと2クラスくらい増やせばどうなる?
数百人の生徒が公立高校へ行くに決まっている。
定員割れするはずがない。
その生徒たちは,今のままだと関倉や追手門,大阪青凌や金光大阪などの私立に流れている。
公立高校のキャパが小さいのではない。
十分に教室も教員も確保できるのだ。
ところが,大阪府の教育行政は,あろうことか,府民が行きたい公立高校の定員を減らし,あるいは学校をなくして,私立高校の存続,延命をしているのである。
で,公立よりも私立がすばらしい教育をしているのなら府民にとって良い話になる。
だが,しかし,そんな望みも打ち砕かれている。
それが無償化だ。
無償化だと府民に良い印象かもしれないが,これほど害悪はない。
私立が無償化すると,私立の先生は税金で給料をもらっているのと同じ。
すなわち,私立の先生と公務員である公立の先生の区別がつかなくなる。
親御さんから見ても同じ。
私立に高いお金を払っていれば,厳しい目で私立の教育を見るだろう。
なのに,私立も公立も安いので,同じような公立高校的なあたりさわりのない教育をやっても,親も子も何も思わない。
安いのだから。
すると,私立は競争しなくなる。
顧客に選んでもらえるように頑張る動機がなくなっているのが大阪の教育。
こんな教育に誰がした?
そんなん,決まってますね。
大阪府民さん,あなた達が教育に関心がないから,どんどんこうなっているんですよ。
まともな教育行政のビジョンを持つ人を選挙で選ばないと,どんどん大阪の教育は廃れていきます。
すでに,どうしようもないところにきています。
私立高校の先生の多くがやる気をなくし,公務員化。
しかも,能力が低く,給料に見合う仕事をしていない。
そういう,劣悪な教育を私立高校で受けるより,少しはマシな公立高校の先生(多くは私立の先生より優秀)に教育してもらう方がよいのです。
どうして大阪の教育行政はトンデモな私立教員を守るんでしょうか。
ノータリンな先生の多い学校は淘汰されてつぶれた方が世の中のためだとおもいます。
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