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尾崎塾
富田教室

[2019年6月20日]

犯人か?

「人質」をとって悪いことして,「アリバイ作り」もぬかりない。

テレビドラマで出てくる犯人のようなことを日常的に行っている組織が,そう,「学校」です。


昨日,講習の件で,見ようによっては「学校をさぼって塾に来たほうがいいよ」という記事を書きました。

本当は,書きたくないのです。

だって,そうまでして講習に来させて「お金もうけ」したいのかと思われるかもしれないからです。

そういうスタンスとは逆の方向でやっているので,本当に書きたくないのです。

でも,事実を書かないために,生徒さんが不利益を被る=本来向上できるはずの学力が上がらないのは見るに忍びないので書きました。

ですから,書いたように,実のある講習を学校でやってくれたら解決する話です。

実は,心ある塾や予備校の講師は,自分たちの仕事がなくなった方がよいとさえ考えています。

学校がちゃんとやっていない部分がたくさんあるので,仕方なしにそれを補う仕事が発生しているのです。


大切な子という「人質」をとられているのは親ですね。

とにかく,学校を卒業しないことには,その先の進学がありません。

大切な進級や卒業をにぎられているという意味で,生徒自身こそ「人質」をとられている心境だとも言えます。

学校に逆らって,進級や進学にかかわるようなことがないように,学校のご機嫌をとらないといけません。

その最たるものが「出席日数」です。

学校はこう言います。

「日数が足りないと留年になりますよ」

では,何日休んだらアウトなの?

学校はほとんど1年は35週という計算を使います。

35×7=245日

ですが,土曜と日曜を休みと考えると175日が授業日数です。

学校の進級規定の多くは,出席すべき日数の3分の2以上の出席です。

どう少なく見ても,50日は休んでも大丈夫ですね。

実際は,60〜70日の欠席でも卒業できる場合が多いでしょう。

「夏期講習に来ないと出席日数にかかわるから,留年するかもしれないぞ」と脅迫されても,実際はほとんど大丈夫です。

これは,昨日も書いたように,とにかく学校に来させるために無理矢理つくった理由です。

自分の子を「人質」にとられている親たちは,その言葉を真に受けて,子を学校に行かせてしまいます。

さて,その「出席日数に入るぞ」が実は怪しかったりします。

本当に日数に入っているかどうかは怪しいのです。

できればぜひ学校に問い合わせてみてください。

「本当に出席日数に入るのですか?証拠を見せてください。」

と言えばいいです。

通常の学校の学則(=学校の憲法みたいなものです)には,休業日が定められています。

img1
その休業日には授業をしないことになっているわけです。

そこで授業をするには,学校長が教育委員会にいちいち届け出をしないといけません。

ちゃんと届け出をしているのでしょうか?

実際のところ,めんどうなので届け出はせず,出席日数に入らない補習という扱いで実施している場合が多いのでは?

そして,生徒には出席日数に入ると言っておきながら,実際は加算されていない場合も多いのでは?

通知表の日数と,実際に受けた授業の日数を数えたら,ある程度本当かどうかわかりますが,それは事後にわかるので,夏の前に確認することはできません。

それに,通知表は学校の正式書類ではないのです。

学校の正式な記録は「指導要録」というものです。

たとえば,昨年卒業した生徒の指導要録の日数に,ちゃんと夏期講習の日数が算入されているかは証拠になります。

ただ,本人以外に指導要録は公開しないはずです。

さらに困ったことに,その指導要録に虚偽記載されている可能性もかなりあります。

もうお忘れかと思いますが,世界史が必修なのに,実際は授業を行わず,あたかもやったかのように虚偽記載していた学校がたくさんありました。

今でも,総合的学習の時間などあやしいものです。

今年話題になった,明石市の時数不足も大きな問題になりませんでした。

img2

理由はカンタンで,時数不足を虚偽報告でごまかしていたのは,明石市だけでなく,全国のほとんどの学校だからです。

このように,学校の授業日数というのは,ちゃんと運用されている方がめずらしいのです。

指導要録に虚偽の日数を書くなど日常茶飯事でしょう。


それで,生徒や保護者には細かいことは説明せず,「脅迫」する道具にするという破廉恥な行為が蔓延しています。


学校に行くって,そんなに大切なことですか?

大切だと胸を張れるような,よい教育を学校で行ってください。

そういうメッセージを学校の先生向けに書いています。


一方,そうでない学校への出席はそんなに大切なことではないと思います。

特に,学則で授業をしないことになっている夏期休業期間は休む選択をする「自由」を学校は認めないとおかしいと思います。


長くなりましたが,もう一つ学校に行っても無駄な理由が「アリバイ作り」です。

学則に反して授業をするには,やむをえない事情が必要です。

その夏期講習はやむをえないのでしょうか?

一応,進学校を標ぼうしていると,やむをえないのです。

進学に向けて,熱心に学校で指導しているポーズをとらないといけません。

実際に学力がつくかどうかは別にして,進学に向けた授業をやっていますという事実をつくらないといけないのです。

中身が実際に学力アップさせるかどうかは別にして,その時間そこに先生と生徒がいたという実績=アリバイが大切です。

「進学校なのに休業中はほったらかしか?」と言われるのはいやなので,アリバイをつくって,「いや,ちゃんと夏期講習やりました」と言い返せるようにしているのです。

実際に学力がつくかどうかは個人差があるので,そこは検証できないですからね。


この夏も,「人質」をとって「アリバイ作り」をせっせと行うという犯罪に心ならずも協力してしまう生徒・保護者が何十万人もいるのです。

どうにかなりませんか?



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