[2019年8月1日]
化学で,濃度を求めるのが苦手な生徒が非常に多い。
質が悪いのは,本人は苦手と思っていないのに,かなりの頻度でミスをするという点。
かけたり割ったりしているうちに,どれかをミスする。
「ちょっとミスりました。次はちゃんとできます。」
という意識の生徒は,またどこかでミスをしてしまうだろう。
そこで,ミスの生じない方法を教えてみた。
ただし,あることが完璧にできるという前提。
その「あること」とは?
それは用語の定義を理解すること。
はぁ?
そう,用語です。
たとえば,密度って何か聞かれて,ちゃんと答えられるかどうか。
実は,多くの生徒にとって,これが怪しい。
「重さ÷体積」などと答えるのは論外。
ギリギリで「質量÷体積」でしょうかね。
でも,人口密度だったら「人口÷面積」なのであてはまりません。
化学の計算で出てくる密度なら,たいていは「単位体積あたりの質量」です。
そして,体積はリットル,質量はグラムを用いることが多いです。
すると,密度は「1リットルあたりのグラム数」などと平たく言い換えられます。
こういう,単位と量の関係の「定義」をちゃんと理解して使えないと,そもそも理科全体が苦手になるのです。
で,濃度計算では,質量パーセント濃度・モル濃度・質量モル濃度の3種類の濃度が出てくるので,それぞれの定義もしっかり理解しないといけません。
そこをおろそかにしているから,濃度計算でミスするのです。
濃度が求められなかったらその先の中和滴定や化学平衡の問題をやっても答は一生合わないでしょう。
塾生には,そういう用語の定義をちゃんと確認させて,各用語の定義どおりに式を立てることをさせた。
そして,問題文に出てくる数値を定義どおりに立式していくと,アラ不思議。
同じ量をつないでいくだけで,必ず正解するという方法を伝授。
定義はちゃんと理解してミスのないようにしておく。
そして,問題文の数値を使って定義どおりに式を立てる。
すると機械的に答えが出る。
今まで,あれこれあやふやな式を立てて解くより,圧倒的に正答できる率が高まります。
あとは練習するのみ。
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