[2019年8月9日]
テニスでも野球でも,プロの選手になるには相当な努力が必要でしょう。
ただ,いくら努力してもたどり着けない人の方が多いという事実こそがプロの値打ちを高めていたりします。
東大に行くことに値打ちがあるように思えるのも,誰もが行けるわけでもなく,いくら頑張っても届かない人の方が多いのが事実です。
そう考えると,やはりプロになる人や東大に行く人は,ある程度「向いている」人間だったわけでしょう。
運動神経や頭の出来は,すべてが遺伝というわけでもないでしょうが,同じ努力をしても目標に近づく割合がそもそも違っていては,やはり大きな差ができてしまいます。
スポーツ系だと,背が高いとか,足が速いとか,持って生まれたものが目につくので,ある程度あきらめる方も納得できます。
ところが,勉強だと,やれば誰でもできるような気がするので,途方もなく難しい進路を志望したりもするのです。
具体的には,東大や京大はさすがに無理と思っていても,国公立大を志望したり,難関私立を志望したり・・・
巷には,ビリギャルの本があったり,東大なんか誰でも入れるみたいなノウハウ本が並んでいたりします。
「才能があれば誰でも入れる」
そりゃそうでしょう。
ウチの塾は,どこかへの合格を売ったりしていませんが,それでも過剰に期待されてないでしょうか?
夏期講習も終盤になりますが,こちらがいくら良い環境を与えても,それを消化する能力がないと学力は思ったほど付きません。
9時間も勉強していたら,少しウトウトしてしまう人。
集中が途切れる人。
姿勢がダラッとしてしまう人。
体調をくずして,欠席してしまう人。
いろいろいます。
各自の精一杯をやっていたとしても,学力に差がつくのはあたりまえなのです。
そういうわけで,少しでも自分に向いている進路を選びましょう。
向いていない進路を選択すると,将来「過労死」するかもしれませんよ。
向いているかどうかの目安は,一日中それをやっていて飽きないかどうか。
そういうことを仕事にしたら長時間働いても過労死しません。
私らは理科の教員になったわけですが,理科は一日中でも全く飽きなかったですね。
夏休みなど,一日中外で遊んで,砂や泥で遊んだり(地質学実習),虫を捕ったり(生物学実習)したりしました。
小学校のときに天体望遠鏡を買ってもらったら一晩中星を見ていて飽きません。
家の中では,百科事典をよく読んでいました。
天文・気象の巻などはボロボロになってセロテープで補修していました。
それくらい理科が大好きな子が理科の先生になったりするのです。
将来の進路が見つからないと思っている人は参考にしてください。
おそらく興味の方向性なんて,小学校や中学校のうちに,およそ決まってしまっているものなのです。
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