[2019年9月7日]
男子校や女子校のように、受験生の「半分」を捨てて特化した内容の学校は少数派です。
実際は、男女共学の学校が圧倒的に多い。
もちろん、これらの共学校には男子校や女子校にみられるような「利点」がありません。
では、何を「売り」にして生徒を募集しているのでしょうか?
ご存じかと思いますが、実は、何も「売り」にしていません。
強いて言うなら「進学実績」でしょうが、それも受験生と保護者は精査しているわけではありません。
つまり、特にここ大阪では、私立高校なんていうのは公立高校の「すべり止め」でしかないので興味がないのです。
歴史的な背景があります。
以前=10数年前には、大阪府立高校の倍率はどこも1.1倍とかでした。
つまり、受けたらそこにほぼ進学するということ。
私立高校に行くのは、よほど何かやらかした人だけです。
多くの人は、私立高校に行く「予定」は全くありません。
なので、中学校の先生が「ここを受けなさい」と言われて、その通り受けるだけだったんです。
そして、実際にはそんな私立には行かないので、何も問題になりません。
ところが昨今は「維新」主導の改革で、おかしなことになりました。
公立高校でも倍率が2倍近くになっているところが発生。
すると、不本意ながら私立に行く生徒が急増したのです。
ですが、中学校はそんな急な変化に対応できません。
旧態依然とした、生徒を成績別に輪切りにして、暗黙で決まっている私立高校に「機械的にあてはめる」指導を継続しています。
生徒や保護者はそんな経緯も、現状の高校の中身も知らないので、中学の先生の指導を「おかしいな」と思いながらもほぼ受け入れてしまうのです。
中学の教員の対応は、ほんとに以前のままです。
中学校の指示したところを、何の疑問も持たずに受けるのが普通だと思っているのです。
当然、中学校の先生の指示が絶対的なもので、それに少しでも疑問を持つのはとんでもない生徒や保護者だという「雰囲気」をつくっています。
その威圧的な空気は中学校の教員としてはやりやすいので、変える気は毛頭ないのです。
生徒、保護者の希望として男子校や女子校というのがあれば、それなりに学校を考えてもらえますが、共学となれば、学力順の輪切りしかありません。
学校の特色なんてどこも似たようなものです。
ウチの塾近辺で、具体的には高学力層から順に、
関西大倉>追手門>大阪青凌≧金光大阪>大阪
みたいに割り振られます。
早稲田摂陵は生徒の方から言わない限り紹介してもらえません。
位置づけは追手門>早稲田摂陵です。
気をつけないといけないのは、早稲田というのはプライドが世界一高い大学なので、早稲田の内部では早稲田摂陵>関西大倉という位置づけです。
この学校のパンフレット見ると吹きますよ(笑)
学校の「売り」のトップ記事が「早稲田大学」の中身だったりするのです。
高等学校のパンフなんだから、どんな高校かを知らせるべきなのに、早稲田大学を売っています。
しかも、高校に入っても早稲田大学に行けるのは30名程度ですから、ほんとにどうかしている高校です。
そういうわけで、私立は共学でよいと思われている人こそ、学校をよく吟味してください。
そして、家の近くではなく、京都や兵庫にもよい高校がたくさんあります。
決して古い体質の中学校の進路指導に乗っかるだけにならないようにしましょう。
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