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尾崎塾
富田教室

[2019年9月23日]

小さいことのようで

今日,英語の授業でこんな英文を訳してもらいました。

One who goes to London should visit the museum.

いろいろな内容を含んでいますよ。

oneは「1」と訳してはいけません。「人」です。

それで,関係代名詞があって,助動詞shouldをどう訳すかに気をとられて,こんな訳を書く人が多いのです。

「ロンドンに行く人は,博物館を訪ねるべきだ。」

はい,これのどこが悪いの?

ちゃんとoneは人と訳して,shouldはすべきと訳しています。

完璧ですやん!

ところが,今日,このように書いた人は授業で悲しい宣告を受けましたね。

「0点」

いや,これ0点のはずないと思うかもしれません。

でも,私の基準では0点なのです。

私の基準が狂ってるのでしょうか?

いいえ,こんな訳はそもそも全くダメなので0点なのですよ。

正しい訳はこうです。

「ロンドンに行く人は,その博物館を訪ねるべきだ。」

です。



わかりましたか?

全然違うでしょ?

わからない?

博物館の前に「その」が入っているのが正解です。

ちょっとtheを「その」とわざわざ書かなかっただけだと思う人は,そもそも訳すということがわかっていない。

theが訳されているのとないのでは天と地の差,つまり満点と0点の差です。

いいですか,ロンドンに行くんですよ。

行って,どこの博物館でもいいから見に行けと書いてあるんですか?

そうではないのです。

museumにtheがついているのですから,ぜひ行って欲しい特定の博物館があって,そこに行ってもらわないと意味がないのですよ。

この英文を書いた,あるいは言った人は,相手にぜひ「大英博物館」に行って欲しかったに違いないのです。

なのに,単にどこでもいいから博物館へ行くみたいな訳をされたら全く真意が伝わりません。

英訳,和訳は,そもそもの意味が伝わったらOK,伝わらなかったら0点なのです。

怖いのは,最初に生徒が書いたような「その」が無い答案でも,模試や定期考査ならある程度点数をくれるかもしれません。

ところが,ちゃんとした大学の入試だと,バッサリと減点あるいは0点にされると思いますよ。

冠詞とか単数複数など,日本人が気にしない小さな部分が実は大きな違いを生んでしまうかもしれません。

きっちりと真意をとらえるホンモノの勉強をしていきましょう。

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