[2019年10月2日]
ちょっと前,こんなニュースが流れてきた。
山口県岩国市立東小と東中で、「多数の犠牲を防ぐためには1人が死んでもいいのか」を問う思考実験「トロッコ問題」を資料にした授業があり、児童の保護者から「授業に不安を感じている」との指摘を受けて、両校の校長が授業内容を確認していなかったとして、児童・生徒の保護者に文書で謝罪した。(毎日)
ほっといたら5人死ぬ。
レバーを引けば1人死ぬ。
どっちを選ぶか考えさせる問題。
何が悪いんでしょうかね?
トロッコ問題はサンデルのハーバード白熱教室のネタにも使われています。
いろいろ考えられるのですが,まず,その話をこどもから聞いて,学校に不安を言ってきた親がいたわけで,その親はサンデルのハーバード白熱教室を知らなかったと思うんですよ。
それだけの教養がないんですね。
で,自分の子の学校にトンデモ教師がいると勘違いして,学校に相談したんだと思います。
その相談を受けた教頭や校長も,ひょっとしたらこの有名なトロッコ問題を知らなかった可能性がかなりあると思います。
まあ,たしかに衝撃的な問いかけですが,命というものをちゃんと考えるには大切な題材です。
すばらしい教育をしていた先生が悪者にされてしまったようで,気の毒なニュースでした。
さて,もしあなたがトロッコに乗っていて,このままなら5人死ぬとします。
あなたがレバーを引けば1名は死にますが,5名が助かります。
どうしますか?
たいていの人は,レバーを引くと答えるんですよ。
でも,この話にはいっぱい続きがあります。
たとえば,あなたがレバーを引いて1名死んだとします。
あなたは殺人罪で訴えられるんです。
こわいですね〜
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