[2019年11月23日]
英語の4技能って最近叫ばれています。
実を言うと,ほんとに最近そういう「くくり」があると知ったのです。
4技能って,「読む」「聞く」「書く」「話す」のこと。
そりゃ,そうでしょう。
どうしてこれを耳にするようになったかというと,おそらく有識者会議とかで今後の方向性の話が出たとき,共通テストで4技能を問うということになったからかも。
センター試験では読むと聞くしか問うてないから,どうやって書くと話すを試験するのか。
だいたい,50万人も受ける試験で英作文やスピーキングをできるはずないのです。
そんな無理な議論の中に,4技能というのがさかんに出てくるのです。
しかし,4つあるから4つを大学入試で問わないといけないわけないです。
大学の勉強で,とりあえず必要なのは読む力。
英語の教科書や論文を読めないと困りますから。
その次に,英語の講演や発表をするレベルになれば会話能力も必要になります。
さらに,大学院レベルだと論文を英語で書いたりもします。
しかし,しかし。
繰り返しになりますが,とりあえず入試では読めるかどうかが重要。
それでいいのです。
そんなに必要ないスピーキングなどを無理にやろうとして,さらに無理な民間に丸投げという,アホすぎる方向に進んだのが今回の民間利用のごたごたですね。
それで,間違ってはいけないのはココから。
英語の学習は,とにかく「音」が大切。
聞いて話してを繰り返していると,自然に英語ができるようになります。
そもそも言語ってそうなのです。
こどもは字を書けるようにならなくても,会話できるようになります。
読んだり書いたりというのは英語の本質ではなく,文字というものが後からくっついたのです。
さらに,文法などというのも後から学者が整理したものです。
我々が日本語を話すとき,文法を意識せずに,すらすらと言葉が出てきますよね。
このように英語という言語を習得するには,とにかく会話が重要なのです。
ところが,今学校で学ぶ英語には会話がほとんどありません。
いや,教科書に会話文が載っていても,会話がないのです。
なぜなら,中学の英語の先生って,英会話が全くできないから。
さらに文科省はアホなことに,小学校で英語をやらせています。
小学校の先生って,中学の英語の先生の100分の1くらいの英語力ですね。
もう,小学校でおかしな英語を学ぶということが確定していて絶望的ですね。
英語の勉強の順番はまず英会話。
それがないと4技能もへったくれもありません。
そして,今の学校にそれが指導できる教員がほとんどいません。
ということで,文科省がやるべきは,できないスピーキングの試験をやることではなく,スピーキングの指導ができる教員をつくること。
しかし,その教員の卵の学生は日本の学校で英語教育を受けてきただけ。
センター試験も7割〜8割くらいしか取れなくても教育大には合格できますし。
そもそも英会話の能力がゼロの学生を4年間でできるようにする?
少なくとも3年くらいは英語圏で研修した人だけを英語教員にするとかしないとだめでしょうね。
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