[2019年12月16日]
あの共通テスト英語の民間試験利用で「格差」が問題になりました。
検定料が高いものを複数回受けられるお金持ちと受けられない貧乏人では差がつくという話。
あと,地域によって有利不利もあります。
ですが,そんなものは,最初からあるのです。
有能な講師に教えてもらえる塾は高額料金があたりまえ。
それに都会の方が教育施設が充実しています。
今さら言っても仕方がないのです。
さて,大学入試ではこんなところでも差がつきます。
「入試方式選び放題」
たとえば近畿大学を受けるにしても,普通の3科目スタンダードの他,高得点科目重視方式,高得点判定方式といった合否判定の仕方を複数用意しています。
オプションで,いくらでも選んでもよいのです。
ただし,オプション一つでプラス7000円です。
マイドアリぃ〜
さらに,ちょっとついていけないのですが,学部内併願というのもできます。
多くのパターンを受けると,どこかに引っかかる可能性が増すというものです。
たしかに,プラス7000円でわずかでも合格可能性が増すなら,お金払いたくなりますね。
さらに,試験日自由選択制といって,2日間あるうち好きな日を自分で選んで受けてもいいということです。
じゃあ,どちらにしようかな?
いやいや,なんと自由選択なので2日とも受験してもいいのです。
どちらかの日は体調が悪いかもしれず,2日受ければ自分の得意な分野が出題される確率も増します。
両方受ける方が,合格の可能性が増すという話。
先に述べた,合否判定方式が複数あって,受ける日も複数あれば,どうなります?
1回の受験で合格できれば,受験料32000円ですむのですが,オプションを2つ付けると46000円。
自由選択2日で92000円。
A日程で合格しないとB日程も受けますから合わせて受験料だけで184000円ですね。
マイドアリぃ〜!(^^)!
普通,合格可能性を最大限にするには,1つの私立大にこれくらい払うのです。
ところが,そんなにお金がないよ〜というご家庭は,少し削ることになります。
それはイコール合格可能性を削ることになるわけです。
せっかく子供が頑張って努力して,ギリギリ合格のところまで辿りつきました。
ギリギリですから,ひょっとして,その削った方式にもしも出願していたら,合格していたということもあります。
実際,そういう例は,実はたくさんあります。
ウチの塾でだけでも複数回経験しています。
あと,1点差で不合格も複数回見ました。
世の中,そういう例が非常にたくさんあるわけで,自分がその例の仲間入りする可能性はかなりあるのです。
明日交通事故で死ぬ可能性よりはずっと高い確率だと思います。
確率の低い事故のために保険料を払っている人が,大学入試のオプション料金を払わないというのは何ともおかしなことになるわけで,たいていのご家庭はお金を払います。
おそらく,合格可能性を高くするという唯一の解は,無理してでもお金を払って,可能な限り受けることです。
こんなこと書くと,アンタは大学の回し者かと言われそうですが,そうではなく,事実,確率的な話を書いているだけです。
お金がないご家庭は,「身の丈に応じた受験」をおススメします。
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