[2019年12月20日]
大学入試あるある,ではなく,ないない。
多くの人が信じている迷信がたくさんあります。
たとえば,最近生徒からの相談で多いのが,2科目入試にするか3科目にするか。
一般には,3科目の受験型よりも2科目に絞った方が,1科目あたりに費やす勉強量が増えますから,高学力の人の争いになると思われがち。
でも実は,そうでもないのです。
多くの受験生は3科目を勉強して入試に臨みます。
文系だと英国社
それで,たとえば社会が苦手なら英国で受けたりします。
苦手科目がない分,気は楽ですが,合格しやすいかどうかは別問題。
他の受験生も同じ条件です。
よほど極端な苦手科目を持っていないかぎり,そんなにお得な入試にはなりません。
そもそも,2科目だけ勉強すれば学力が上がりそうという話ですが,普通は3科目やってるのです。
そのうちの2科目をその日は使うというだけ。
合格する人の層は3科目と同じようなものです。
それより,当日に会心の出来だったとか,調子が悪かったとかのブレ幅の方が合否に大きく影響します。
それに,仮に2科目に絞ったとして,勉強時間がそのまま増えたらいいですけどね。
英語4時間,国語4時間,社会4時間やってた人が,社会を捨てます。
英語6時間,国語6時間やるのでしょうか?
どういうわけか英語5時間,国語5時間とかになればいい方。
学習トータルの時間は減るのです。
人間ってそういうものですよね。
あと,あり得ないほど馬鹿な計算。
偏差値40の人が3科目型から2科目型に絞ったとしましょう。
偏差値は英語40,国語40,社会40です。
これが2科目に絞ったら?
なんと!英語60,国語60になると思う人がいるのです。
んなわけないない。
せいぜい英語42,国語42くらいでしょうかね。
その代わり,社会が必要な大学が受けられないという,受験機会が減ることも考えないといけません。
そんなにオイシイ話ではないのです。
他に多い相談は,受験の日程。
先日書いたように,多く受ける方が合格可能性は高くなります。
確率で言えば,サイコロ振るのと同じですから,1の目が出たら合格だとして,10回くらいで1回は合格できるでしょう。
これもバカな考えをする人がいて,6分の1の確率のサイコロだと,6回振ったら1回は1の目が出ると思うみたいです。
んなわけないない。
で,コレ,本当に学校の頭悪い先生に多いのですが,4日も連続で受験したら集中が持たないとか言う大人がいます。
だから10日も連続で受験するなどと言おうものなら,全力で止めようとしてきます。
全く意味わかりませんね。
私など,過去に非常に多くの受験生を見ていますが,10日連続で受験する途中で集中できずに困ったとか,疲労で倒れたとか,死んだという話は聞いたことがありません。
そもそも,3日置きに受験しても,ある日は頭が冴えていてよく出来たが,ある日は気分が乗らず,調子悪いまま1日終わってしまったということがあるのです。
別に連続で受験したから集中できない日がやってくるのではなく,いつでも人間って調子のいい日と悪い日がやってくるのです。
だからこそ,たとえば10日連続で受ける方がよいのです。
たまたま調子のよい日を,受験休養日にしていたら損ですよ。
逆に10日も連続で受けたら,そのうちどこかに調子のいい日がくる可能性が高くなります。
調子の悪い日もたしかにありますが,それは本当に連続受験が要因ではないのです。
連日の受験で疲労困憊して集中できずに撃沈という話はないない。
あるあるという学校の先生は,本当にそう思っているのでしょうか。
明らかに虚偽の内容を生徒に伝えて不利益を与える。
ある意味犯罪ですね。
そんな教師辞めたらいいと思いますけど。
あと,親がお金ないないというやつ。
これは,本当にないご家庭もあるでしょうが,多くの場合のお金ないないはないない。
実際は借金すればお金は手に入ります。
「うちはお金ないから国公立大しか無理よ」
と言う親がたくさんいます。
90%は全くのウソです(当塾調べ)
実は,このように言えば子供が頑張って国公立大に行ってくれるかもしれないと思ってわざとウソを言っています。
そして,それで頑張って国公立大に合格するという例はほとんどありません。
同じ理由で「お金ないから浪人はダメ」も効果ゼロです。
これ名言ですから肝に銘じてください。
国公立大はお金がないから行けるところではなく,学力があると行けるところです。
お金ないから行けるわけないないあるわけない。
にほんブログ村
にほんブログ村