[2020年3月26日]
亡くなった野村監督の語録に,
「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」
というのがあります。
勝ったときは,どうして勝ったかわからないことがあるが,負けたときには必ず思い当たる敗因があるということでしょうか。
敗因の分析をして,負けないようにしていたら,よくわからないけれども勝ちが転がり込んでくるというイメージ?
この言葉を思い出してしまう塾生があいさつに来てくれた。
どう考えても合格した理由がわからないのだけれども,合格してしまったのです。
教育大なのですが,どうやら2次は面接のみ。
通常は,センター試験で有利な受験生がそのまま逃げ切ることが多いと思われる。
ただ,わずかな可能性があるので,試験前に何度か面接の対策授業をしてあげた。
まず,志望理由がお粗末すぎて気絶しかける。
次に,予想される形式の問題を出すと,
「・・・・・・・」
1分くらい無言で考えて,にっこり笑って,
「何も浮かびません」
こりゃダメだぁ〜
さすがの私もサジを投げかけた。
どうやらこの大学は何かモノを渡して,それについて理科的なコメントを要求するらしいのだ。
ところが,全く理科的な着眼も論理的な推測もできないし,このままでは100%不合格まちがいなし。
そこで,とうとうこんなことを言ってしまった。
「モノボケしてみろ!」
大阪の子なら,わからない場合は笑いでごまかして乗り切るしかないではないか。
しかし,案の定,モノボケのセンスもゼロ。
とうとう合格の可能性を1%も見つけることなく数回の授業が終了。
あとは不合格の連絡を待つのみとなった。
発表当日。
といっても,通常は不合格の連絡は夕方遅かったり翌日だったりするので,全く気にも留めていなかった。
他の人の連絡もあって,メールリストを開くとその生徒からのメール。
まあ,落ちるのわかってたから,すぐに連絡してきたんだなと思ってみたら・・・
「合格してました」
冗談はよし子さん?
今日来てくれたので,実際の面接の様子を聞いたが,ますます合格の謎が深まった。
一応,最初の志望動機は,当初のモノとは変えて,乗り切ったようではあった。
ところが,そのモノを渡される試験も,ほとんど何を答えたのか覚えていない体たらく。
ただ,沈黙は2秒までだとかいろいろアドバイスしたのが少しは役だった(と信じたい)のか,何かテキトーなことは言ったらしい。
に,しても,それで合格とは・・・
国公立大の後期入試は何があるかわからない。
最後まで頑張る人へ勇気を与える合格ではあった。
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