[2020年6月2日]
大学に行くとして,どの大学を志望するか,どの学部を志望するかが大問題。
京大に行くことを目標にすると,一番入りやすいところをターゲットにして人間健康学科を受験することになる。
それってどーよ?
少なくとも医療関係の学科であって,京大に入りたいという理由で受験するようなところではない気がする。
でも,実際にはそういう人も多いようだ。
たとえば,大阪桐蔭が京大の合格者数をとにかく多く稼ぎたいという理由で,生徒にそこばっかり大量に受けさせていた。
そういう,節操のない高校が出てくるのが悲しい現実だ。
本来は,大学には学びたいことを学びに行くべき。
私の行った理学部だと,そういう人が多かったので本来の大学の姿があった。
ただ,昨今は学部の名称も多様化していて,本当に学びたいことが学べるのか怪しい場合がある。
昔の理学部は物化生地と数学科に分かれていた。
ところが,最近は環境系とか情報系もあり,さらに理工系というくくり方も増えてきた。
文系だと昔は経済学部や法学部,文学部くらいだったのが,政治学部とか国際なんちゃら学部も増えてきた。
選択肢が増えて一見良さそうに思えるが,受験生としてはどれを選ぶか迷いが増えたともいえる。
テレビのニュースを見ていて,東南アジアのどこかの国で農業の支援活動をしてみたいと考えた生徒がいたとする。
何学部に行きますか?
農学部?
いや,環境系がよいかも?
それより,政治的な支援策の話なので政治経済の学部がよいかも。
NO!NO! それこそ国際なんちゃら学部の出番でしょ?
というように,何学部に行くべきか迷うばかりだ。
何がやりたいか明確な生徒でも迷うし,やりたいことが決まっていない生徒はもっと迷う。
昔なら,とりあえず経済学部くらいに行っておいて,モラトリアム過ごして卒業までにやりたいことを見つける学生が多かった。
今のように,細かく内容が特化した学部学科に入ってしまうと,進路の幅が狭くなる心配もある。
へたに社会学部の観光学科のようなところに行ったら悲惨。
このコロナさわぎで観光業など全く雇ってもらえないということに。
数年先がよく見通せない世の中だけに,やはり昔からある学部学科に行くのがよいということかもしれない。
以前にも書いているが,たとえば教員になりたいから教育学部という短絡的な思考はやめといた方がいい。
学部学科の名称に引っ張られて,進路を間違えないようにしたい。
ウチの塾生で,迷いがある人はいつでも相談に来て欲しい。
過去には,本人が思ってもいなかった進路を紹介して,結果的に非常によろこんでもらったこともありますから。
にほんブログ村
にほんブログ村