[2020年7月17日]
高3生が受ける模試ですが,今年は気を付けるべき点があります。
一般に,大手の模試は「マーク模試」と「記述模試」に分かれます。
そのマーク式の模試はほとんどが来春初めて行われる「共通テスト」を模している模試です。
ところが,共通テストは来春が第一回の試験なので,実際にどのような試験になるかはわかりません。
一応試行テストというのがありましたが,まだ数学や国語の記述問題が入った試行テストでした。
したがって,その部分がどのように変更になり,難易度がどの程度かは全くわからないのです。
そのわからない試験を模すのですから,これはもう神の領域?
てなわけで,共通テストの予想点数など出せないし,いわゆる偏差値で昨年のセンター試験と照合して合否判定を出すのでしょう。
昨日も書きましたが,機械で判定するには,機械のプログラミング精度もありますが,入力データの信ぴょう性も大切。
今回のマーク模試は,そのどちらもが昨年までよりもかなり劣るのです。
そんな模試で,たとえば関関同立を第一志望にしている受験生は受ける意味があるのでしょうか。
センター試験は関関同立のマーク式テストとは少し毛色が違っていました。
ましてや,共通テストの方がさらに違いがあるように思います。
それを模している模試ですから,関関同立を志望している人が受けると,かえって勘が狂うのでは?
実際に受ける入試と問題の質,レベル,試験時間,アプローチの方法などかなり異なりますので,あまりおススメはできません。
学校や塾とは別会場で,アウェー状態の雰囲気を体験するとか,純粋に出題された内容をよく吟味して弱点把握をする教材として利用するとメリットはあります。
一方の記述模試は?
これも,関関同立を第一志望としている人にはあまり意味がないでしょう。
関関同立はほとんどマーク式で,記述部分が少ないのです。
それに,大手の模試はほとんど国公立大の記述試験を模しています。
私立大は相手にしてくれていません。
てなわけで,大手は国公立大受験者のための模試を作っているので,私立大志望の人は受ける意味がないのです。
一方,大手模試を作っている会社は,多くの受験生が受けてくれた方が多く受験料が入るので,私大志望者にも何か「すごい意味」があるように宣伝します。
また,どういうわけか,学校の先生も模試の受験を強く薦めてきます。
学校の先生は,自分たちの眼力で生徒の学力の把握ができないので,模試の偏差値や判定がないと困るのです。
あればそれで進路指導します。
その意味のない資料で,データの読み方もわからない先生に進路指導されるのって怖くないですか?
学校の先生の模試受験強要には注意しましょう。
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