[2020年10月24日]
いじめの認知が増えているという話。
こういう記事はよほど注意して読まないと現実に何が起こっているか見誤る。
単純に,いじめが増加していると考える人もいるだろう。
ところが,実際は,いじめを認定するのはいろいろとたいへんなことなのだ。
ある教師がいじめを見つけたとする。
当該の加害生徒に,少し指導したら,うまく収まった。
これを報告するかどうか。
他のある教師は,同様の場合,指導する前に同僚の先生に相談するだろう。
すると,学年の他の先生もみんなで指導することになる。
うまく収まった場合,それを報告に上げるかどうか。
また別の教師が同じようないじめを見つけたとする。
見なかったことにして,これ以上ひどくならないように祈る。
うまく,おおっぴらに問題にならず,1年が終わってホッと胸をなでおろす。
てなわけで,いじめと学校が認定してさらに教育委員会など外部に報告する事例が,学校で生じている全てではない。
実際のところ,いじめの発生しない学校なんて,ほとんどないだろう。
現実に学校の現場で,ちゃんと対処するかどうか。
それが問題なのだ。
実は一番問題のあるのは,さっきの見なかったことにする先生ではない。
その先生は,いじめを見つけることはできていたのでまだマシ。
本当にいじめが起こっているのに,それが見つけられない無能な先生がかなりたくさんいるのだ。
その先生のクラスでは,いつまでもいじめが発生しない。
正確には,いじめがカウントされないだけで,実際はいじめられている子は悲惨な目に遭っているという・・・
にほんブログ村
にほんブログ村