[2020年11月1日]
大学のもっと破廉恥な行動を指摘しておきたいと思います。
追加合格者を多く出しすぎているのです。
異常なくらいです。
関大を例にあげますが,他の大学も同様の傾向があります。
関大は2月16日が通常の合格発表日。
なのに,2月28日に大量の追加合格者を出しています。
なんと800人超えてます。
その多くが,以前から書いているように,他大学の入学金を捨てることになったと予想されます。
そして,さらに関大は3月25日にも400人もの追加合格を出しています。
3月25日というと,もう入学目前です。
国公立大後期の結果,関大に入学しないとわかった生徒の数などを考えて,さらに追加合格を出しているわけです。
この時点でも,おそらく産近甲龍の入学に向けて準備していた多くの人が,仕方なく関大の入学手続きをしたはずです。
ウチの塾でも実際に追加合格の報告が相次いだのです。
関大だけでなく関関同立や他の大学でも例年より多くの追加合格があったようです。
ウチの塾での印象だと3人に1名くらいが追加をもらった印象です。
もちろん,第一志望が合格していて,その他の追加をもらっても何も影響しません。
ですが,実際に今まですべり止めに払った入学金を捨てて追加合格の関関同立に行くことにした生徒が複数います。
これ,手続きしていた下位大学も欠員が出るので追加合格を出すという連鎖が起きていて,いろいろなレベルでお金の無駄が発生しているのです。
そもそも,最初の合格発表で,受験生の「もどり」を予測して,適正な人数を発表すればよいのです。
しかし,定員いっぱいまで入学させた方が儲かるので,大学は追加合格で調整します。
今までは,そのあたりもザックリとしていました。
というのは,定員1000名のところ,追加も含めて1100名が入学してもどーってことなかったのです。
ところが,近年,定員を超える入学があれば文科省が補助金出さないという通達がありました。
すると,定員ギリギリの入学者にするために,手続きの様子を見ながら追加合格を出すようにどの大学もなってしまいました。
迷惑なのは受験生というか保護者の方です。
無駄な入学金がどんどん発生する事態になっています。
こうなったのは,文科省の政策の不備でもあり,大学の節操のなさでもあります。
そして,そのしわよせが,多額のお金を無駄に払う受験生側に行っています。
どう考えてもおかしな構図です。
大学側は,金銭的に損をするどころが,むしろ儲かっています。
定員以内に抑えることができるので,補助金はもらえます。
そして,入学もしてこないのに入学金を納めてくれる受験生が大幅に増加しているわけです。
大学業界全体としては,今まで入らなかった収入が生まれたわけで,悪い話ではないのです。
これ,どなたか有力な政治家が動いてくれないとどうしようもない気がします。
あるいは,高等学校の校長会が国へ強く要望するなどすべきですね。
これを読んでるマスコミ関係者が取り上げてくれないかな?
ウイルスを煽って視聴率とるより,もっと正義の報道をして欲しいですね。
現実的な案としては,入学しないのなら入学金も返金すればいい。
入学金には予約金みたいな意味もあって,それを考えても20万円は取りすぎです。
手数料的に2万円くらいが適正でしょう。
あるいは,先に納めた入学金を追加合格させた大学に補填させるとかがよいでしょう。
そういう制度をつくらないと,本当にひどいことになっています。
ちなみに,関大が3月の入試を廃止したのもこの件に関係します。
もともと,人数調整のために3月にも入試をしていたのです。
ところが,追加合格という手の有効性に気づいて,めんどうな入試をせずに人数調整する方向に行ったのです。
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