[2020年12月19日]
12月の懇談で,高校の先生が,
「このままでは進級にかかわりますので,しっかりやるように」
とのアドバイスをしてくださいます。
いわゆる赤点を取っていると,進級できないということになります。
それで,ご親切に,進級できないと困るので必死に頑張るようにと言ってくれるのです。
でも,ご安心ください。
たいていの場合,最後の3学期の試験でまた赤点取っても,それですぐに落第というわけではありません。
そうなったら追試とか課題とかを課されるので,そこで頑張ればいいのです。
その追試で不合格になったら?
いや,それでも大丈夫。
追追試,追追追試と,何度でもやってくれる先生が多いです。
最悪,合格しなくても「仮進級」という名目で進級させてもらえるのです。
まあ,だからといって,最初から仮進級を目論むのはよくありません。
ちゃんと,毎回しっかりと勉強して追試を受けましょう。
だって,そうでしょう?
生徒が,一生懸命やっても合格しないのは,先生の教え方が悪かったからですよ。
高等学校は,たいていの場合,入学試験をパスした人が入ります。
学校側からすると,その学力であれば,うちの学校でやっていけますよということで合格させたのです。
その生徒が授業についていけないとなると,授業の設定が間違っているのです。
もちろん,生徒にやる気がなくてついて行かないのは別問題。
だから,追試をさぼったり,提出物を出さないのは,やる気がないとみなされて留年することはあります。
ですが,一応ちゃんと授業を聞いて,それで点数が取れないのは先生の責任です。
だから,最終的にはほとんど進級させるに決まっているのです。
もう一つ,留年させない理由があって,それはその下の学年の先生がやりにくいからです。
すでに受けたのと同じ授業をまた受ける生徒も退屈ですしね。
学校というのは,留年しないことが前提で成り立っています。
そこに留年生徒が入ってくると迷惑なのです。
だから,ほとんど進級させるに決まっているのです。
でも,一応,留年することがあると脅かしておかないと,教師の威厳も保てないと思っているのでしょう。
とにかく,成績がイマイチでも留年の心配はまずしなくてよいのが日本の高等学校です。
考えてみると,高等学校は義務教育でもないし,成績が悪いとどんどん留年させてよい気もしますね。
しかし,多くの中学生は高等学校に進学するので,事実上高卒の資格ぐらい持っておかないと日本人としては恥ずかしいのです。
だから,たいていの学校では,みんなに卒業してもらえるように対応します。
ただ,威厳を保つために一応脅かすというのが年中行事になっているわけです。
高等学校は勉強を教える機関だと思っている人は大間違い。
日本の高等学校は,生徒に高卒の資格を与えるための機関なのです。
ちなみに,留年となっても裁判で訴えたら留年取り消しになる可能性が高いです。
そういう判例がありますので。
特に,今年はウィルスさわぎで年度当初にちゃんと授業をやっていないのです。
だから,学力がつかないのは授業を平常どおりやらなかった学校の責任です。
裁判して学校が勝てる可能性はほぼないでしょうね。
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