[2022年2月12日]
誰が作ったかわかりませんが「偏差値教育」という言葉が,よくない教育の代名詞のように使われることがあります。
その「偏差値教育」が悪いことと思っている人たちは,100%偏差値というものがわかっていないのだと思います。
学力テストの結果を統計的に処理するのは当然で,それを元に学習の方向性を検討するのは何も悪いはずありません。
一方,ちょうど今日などは高校や大学の合格発表を待っている受験生も多いのでは?
その彼らは実感していると思いますが,実際に受験して合格するかどうかなんて,模試の偏差値とは全く関係ないことがわかると思います。
何度も繰り返し述べているのですが,模試の判定に全く意味がないことは,受験してみないとわからないものなのです。
ホントですよ。
模試の判定は全く意味がないのです。
一番それがよくわかるのは,そもそも,その判定された高校や大学を受験しないことが多いのです。
上の写真の生徒は,某国立大学の判定がAでしたが,そこは受けませんでした。
今は別の大学に向けて勉強中ですが,合格する保証はどこにもなく,必死に合格点を取るために毎日頑張っています。
そこを受けもしないのに,判定がAだとかDだとかで一喜一憂していたのが全く意味がなかったとわかるのです。
話もどりますが,じゃあ偏差値に全く意味がないとか,偏差値を悪者にするというのとは違うのです。
偏差値には統計上の意味がちゃんとありますし,悪者どころか非常に役に立つ指標です。
具体的には,統計なのですから,学校や塾で指導している側がその意味を理解して有効に活用するべきなのです。
前年度の生徒と比較して今年の生徒は物理の偏差値が高いとなれば,今年新しく担当した物理の先生のお手柄でしょう。
学年の全科目の平均が例年とどうなのかや,伸びがどうなのかを追いかけると,教育活動がうまくいってるかどうかを見ることができます。
そういう使い方をするのが偏差値の最も重要な使い方です。
逆に,統計なのですから,一人一人の個別の生徒に関してはほとんど何も意味がない。
たまたまできたり,できなかったりの要素が非常に大きいのです。
あるいは,未習分野があるとか演習不足とかが個人ごとにいろいろあります。
1回ごとの偏差値の上がり下がりで(しかも1.0上がったとかで)一喜一憂するのがなんとも滑稽なわけです。
まあ,本人が一番その要因がわかっているのでよいのですが,その偏差値を見て親がいろいろ思ったり言ったりするのが最悪です。
親御さんは模試の結果を一切見ないのがいいでしょうね。
親御さんがいらんこと1回言うごとに偏差値が5ずつ下がっていきます(当社調べ)。
もう一度書きますが,合否結果を待つ諸君は,模試の偏差値に意味があったと思いますか?
結局は当日の試験で合格点取れるかどうかのみが重要なのです。
そこから逆算して受験勉強を進めていくのが,最もよいやり方だとわかるはずです。
ウチの塾はそういう考え方で生徒の教材を選定してやっているわけです。
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