[2022年3月6日]
府立高校の倍率が出ましたが,ここで倍率についての考え方を整理しておきましょう。
一般には,倍率が高いほど入るのが難しいと考えられそうです。
たしかに,2人に1人合格するのと3人に1人合格するのではかなり違いそうです。
ただ,実際は合否に関係する受験生がどれくらい増えるか,または減るかと,合格に必要な学力ラインがどうなるかで合否確率が変わってきます。
イメージしやすいように図にしてみました。
上位10名が合格すると考えてください。
どの入試でも,倍率がどうなろうが,こいつ絶対合格するやろという
「テッパン」層が青色で数名います。
勝負がかかるのが,当日の出来次第で合否が変わる層=緑色で表示
どの入試でも,伝統校やあこがれの学校を記念に受験する層がいます。
これも倍率に関係なく落ちますので実は倍率に無関係な層=赤色
どうしても,合否が当日で変わる受験生が最も多数になります。
そして,倍率に伴って,合格に必要な学力ラインがやや上下します。
ですが,倍率が高くなった原因が記念受験層が増えただけの場合は倍率は合否の学力ラインに影響しません。
特に大学入試共通テスト+2次試験のような予選→本戦のようなシステムだと,予選の結果で出願人数が大きく変化します。
仮に来年の共通テスト平均点が今年より大幅に上昇した場合,ワンチャンあるかも?という記念受験層が倍増するかもしれません。
しかし,結局は合格するのに必要な学力に大差はなく,結果的にワンチャンなかったということになりがちです。
さて,昨日出た,大阪府立高校の合格可能性を考えるには,これらのことを総合的に考える必要があります。
イメージ図をつくってみました。
実際のところ,倍率が高くても低くても,合格に必要なラインはそんなに変動しないものです。
倍率2.0と3.0の例と比べて,倍率1.4と1.6には,ほとんど変化はないと見てもよいくらいです。
もちろん,ほんの数名は倍率の影響で合否が変わってくるかもしれません。
ですが,実際には倍率が0.1や0.2高くても低くてもどちらでも合格する人が圧倒的に多く,どちらでも不合格になる人が多いのです。
模試の判定に一喜一憂するのも頭の悪い人ですが,倍率の変動に一喜一憂するのも賢くはありません。
倍率の変動ごときの些細な情報に左右されず,ドーンと構えて受験する人が結局は好結果となることでしょう。
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