[2022年4月28日]
デジタル教科書っつーか,学校のICT利用の進み具合は絶望的だ。
ポンコツな文科省にデジタル庁は何の改善策も示せず,無駄なお金と時間が費やされていくだけ。
「教員への浸透に課題」と考えている時点で,全く的外れな話をしていることがわかる。
ICTを進めたかったら,まずは液晶大画面の電子黒板を配備することだ。
私が学校に勤務しているとき,プロジェクタで教材をスクリーンに投影して授業をしていた。
当時,そのプロジェクタを使っている教員は私だけ。
独占使用できてこっちは都合よかったが,他の教員はめんどうなプロジェクタは使わない。
めんどうと言っても,セッティングと投影用の教材を用意するだけだが,それさえ教員はめんどくさいのだ。
で,今の学校に配備されているのも,ほとんどが黒板やスクリーンに投影するタイプ。
それ用の教材準備はめんどくさい。
ただ,使わない理由はそれだけではないのだ。
おそらく,心ある教員の中で使わない理由は「視認性」が悪いから。
投影式の場合,ある程度教室を暗くしないと見にくい。
カーテン閉めるとか,電気消すとか。
それもめんどうだし,ハッキリクッキリ見えるのならいいが,板書した文字の方がはるかに視認性がよいのだ。
実は,ウチの塾でも,開塾当初はプロジェクタを利用して授業をしていた。
しかし,シャープのビッグパッドを導入してからは飛躍的に良い授業ができるようになった。
文字の鮮明さは投影式のプロジェクタと比べモノにならない。
さらに,教室は明るいままでよいから,生徒も手元が暗くなく,ノートも取りやすい。
英語や現代文の授業などは,これなくしては成立しないほどだ。
さらに,ネットにつながっているので最新の情報を教室で確認することもできる。
理科では,たとえば顕微鏡にカメラをつけて,それを皆で見ることもできる。
地学の授業では偏光顕微鏡の薄片観察に大活躍だった。
このように,生徒にとって「鮮明に見え」,「教室が暗くない」,「紙と板書より充実した内容」の授業ができるなら,教員も使うはずなのだ。
ところが,このショボい設備なら慣れている紙と板書の方が,生徒にとって良いと判断するから利用が進まないのだ。
無駄なウイルス対策に何兆円もかけるのなら,数千億円かけても学校に液晶大画面の電子黒板を配備すればいいのだ。
安もんの装置を導入するから,結局使われずに無駄になっていることに誰も気づいていないようで残念。
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