[2022年5月26日]
大学入試科目というのは,その大学から受験生へのメッセージでもあります。
阪大の生命理学を一般受験するのには,「物理」と「化学」の2科目が必須とあります。
これは以前にも書きましたが,大学で生物の研究をするには物理は欠かせないからです。
しかし,多くの受験生は困りますよね。
だって,大学で生物を勉強したい生徒は高校の理科で生物を選択するのが普通だから。
そして,多くの高校では物理と生物の同時受講はほぼできません。
ということは,阪大の生命理学を受験できる生徒はかなり限られてしまうのです。
通常は,受験生の数が減るような入試科目設定にはしませんので,自信のある阪大だからこそできる科目設定ですね。
逆に言うと,本当は物理と化学を指定したいのに,受験生確保の観点から化学と生物で受験するのを許容している大学がほとんどなのです。
私立大学などは,もっと節操がなく,受験生を集めたいので「理科は1科目でいいですよー」となっています。
こうやって,ボンクラな私立大学と気概のある国立大の研究力の差が拡大していくのでしょう。
このような科目選択は,実は高1の段階で決めないといけないのです。
少なくとも文系と理系には分けられてしまいます。
将来の進路がまだ固まっていないこの段階で,多くの生徒が選択を間違えます。
特に今年の高1は新課程の初年度組です。
おそらく,秋の段階でも入試科目を公表できない大学も多いはず。
入試科目が確定していないのに,2年次以降の科目を選択しろというのが無理なのです。
とりあえず,ウチの塾生は必ずその時期に相談に来てください。
ウチの塾生でない人は,よーく考えて選択してください。
(たまに塾生保護者でない人が相談してくる場合がありますが,ウチの塾は無料相談所ではありません)
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