[2022年8月6日]
その入試問題ですが,たとえば東京理科大の問題がありました。
雨粒って,実際のところはほぼ完全な球形なのです。
その表面から太陽光が屈折して中に入り,水滴の中で反射して再び表面で屈折して我々の方向に光が見えます。
その屈折する角度が,光の色によってわずかに異なるので,虹の色に分かれるのです。
一応,ここまでの理屈は,厳密に計算するわけでもないので小中学生でもある程度わかるでしょう。
ただ,一見白っぽく見える白色光は,実は多くの色が混ざっていたのだという知識は持っておきたいですね。
日本ではこの虹の七色を石塔応力正乱視(誤変換),いや,赤橙黄緑青藍紫(せきとうおうりょくせいらんし)と覚えます。
聖子ちゃんの硝子のプリズムでおなじみですね?(古っ!しかもB面)
さて,さきほどの図で「なるほど」と思ってしまった人は,考察が甘いです。
本当にわかってますか?
では,虹の赤色は虹の外側なのか内側なのか知ってますか?
昨日の写真で確認しましょう。
外側つまり上方が赤で,下方に向かって赤橙黄緑青藍紫の順です。
一見すると,さっきの解説図と逆に思いませんか?
太陽を背にして,大きく屈折してきた紫色の方が上方にあるのでは???
一応,ちゃんと考えた生徒の多くがこの疑問を持つようです。
しかし,もっとよく考えないといけません。
我々は何を見ているのでしょうか?
虹の赤く見えるところに存在する水滴(から来る光)を赤色と見ているのです。
だから,赤く見える水滴は上方にあって,紫色に見える水滴が下方にあるというわけです。
図にすると,こんなイメージ。
だから,虹の下の方(内側)は紫,上の方(外側)は赤に見えるのです。
わかってもらえたでしょうか。
理科って面白いと思いませんか?
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