[2022年9月7日]
関西の私大には2つの厚い壁があります。
1つは,関関同立とそれ以下の壁
もう1つ,産近甲龍とそれ以下の壁
ベネッセの偏差値表から,経済学部だけ拾ってみると,
出典
ベネッセマナビジョン
同志社77,関学関大立命館71に対し,その下の近大が66となっています。
ここに第一の厚い壁があります。
次に,京産大の59とそれ以下にもちょっと差があって,これが第二の厚い壁です。
どの大学も,経済学を勉強するのだから,学ぶ内容に大差ないはずです。
しかし,実際のところ,関関同立を卒業するのと,産近甲龍,あるいはそれ以下の大学とで,就職で差がつきます。
就職で差がつくから,入学時の偏差値に差がつく,
のか,
入学時の偏差値に差があるから,就職で差がつく,
のか,
どっちでしょう?
結論的には,後者が正しいでしょう。
なんやかんや,入学試験を突破する能力が高い人は,就職した後にどんな仕事するかわかりませんが,いろいろな能力が高いということになります。
記憶力,判断力,理解力。
期限,時間内に何をやるか,優先順位のつけ方。
遊びほうけないで,自分を律して努力する力。
そういうことが,入学試験でいろいろ露呈するのです。
なので,多くの人は,少しでも上のランクの大学をめざして,そういう能力をつけようと努力するわけです。
その能力が最もよく反映するのが一般入試です。
ところが,それよりも科目が少ない推薦入試や,学力を問われない総合型入試で大学に入れる可能性があるのです。
ただし,上位の関関同立にはその枠が多くありません。
とりあえず,産近甲龍は確保しておこうという人が推薦型を多く受けてもおかしくないですね。
実際,そういう人が多いので,安易に産近甲龍を「確保」できると思って推薦入試を受けると失敗します。
2科目でよいとはいえ,ちゃんと学力試験があるので,そもそも受験勉強が順調に進んでいない人は合格できません。
さらに,2科目の英国だけ勉強して12月を迎え,さあ次は一般入試だということで歴史や数学をそこからはじめても遅いです。
逆に,推薦入試は受験せずに,その期間に3科目目もしっかり勉強しておいた方が,一般入試の合格可能性が高くなります。
志望大学のランクより,下のレベルをとりあえず「確保」したい気持ちはわかりますが,実際はうまくいかない。
「確保」すらできずに,一般入試の「可能性」も減少させるのが推薦型入試のこわいところです。
さらに,さらに,うまく推薦型で合格したとすると,もっと恐ろしいことが起こります。
関関同立が第一志望の人が12月に近大の合格通知をもらったとしましょう。
近大は悪くない大学です。
先生もクラスメイトも「おめでとう」と言ってくれます。
何より怖いのが親の反応です。
実は親御さんなのですよ,気を付けるべきは。
つまり,ほとんどの親は「ホッ」とします。
(口には出さなくても近大やったらギリ世間体もいいしな〜)
こうなると,本人も伝わりますから何が何でも関関同立という気持ちになりません。
一応,関関同立は受けますが,落ちても近大があるのです。
死に物狂いで勉強なんかするもんですか。
(勉強するフリはしてあげるけどね〜)
このように,推薦で産近甲龍レベルに合格した人は関関同立にはなかなか合格しないのが現実です。
結論:推薦入試を受けると,合格してもしなくても,一般入試の合格可能性がかなり減少する。
それを考慮すると,受けるのに適した人は産近甲龍かそれ以下を第一志望とする人のみです。
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