[2023年5月7日]
今日でGW最終日ですが,天候が最悪です。
ここまで悪天候だと,山に登っている人も少ないでしょうが,例年GWには山で遭難する人が多いですね。
先日も,奈良で行方不明の方がおられるという情報が入ってます。
実は,山で遭難する人は,年間300人以上いて,ほぼ毎日1名が遭難するペースなのです。
遭難原因の第一位は「道迷い」だとか。
これ,本当によく言われることですが,「引き返す」のが鉄則です。
そして,引き返す「勇気」が必要だともよく言われます。
しかし,これ正しい考え方なのでしょうか?
先日,登山教室のyoutubeを見ていて,一般登山者が引き返すのに「勇気」がいらないことを強調されていました。
「勇気」が必要なのは,登山ツアーなどで商売しているガイドやスポンサーがらみでやってるプロの登山家なのです。
もしも,この登山が不成功だと,誰かに迷惑がかかるとか,お金の損失が発生するとなれば,引き返す=不成立ですから「勇気」が必要になります。
しかし,一般人が引き返すことに,何のリスクもないのですから「勇気」は必要ないという考えです。
まあ,たしかにそうですよね。
よく,人生が山登りに例えられたり,受験勉強も登山に例えたりします。
ほんとうに受験勉強は登山とそっくりなところがあるのです。
登りたい山が志望校。
そして,登るのに準備も必要ですし,訓練も必要。
いろいろな知識や技術も習得して,いざ登りはじめると・・・・
大雨やん!
みたいに,運が大きく左右するのもそっくりですね。
それで,登る途中に勉強で行き詰まって「遭難」する生徒がかなりの頻度で発生します。
さて,どうしますか?
これ,わかるところまで引き返すのがよいのですが,そこに「勇気」は必要なの?
高3になって高1や中学校の内容までもどると「かっこ悪い」とか思いますか?
べつに,あなたが今どの学年にもどって復習してるかなんて,誰も見てないので,気にせずにもどっていいのです。
「勇気」なんて不要です。
ですが,世の中,おそろしい山岳ガイドがいるのです。
とにかく,受験のカリキュラムを最短距離で組んで,その生徒の技量や体力,体調が何であっても,そのルートに「あてはめる」指導があったりしますね。
道迷いどころか,ホンマに死にまっせ!
そういう指導者にとって,引き返すのはほんとうに「勇気」がいるのです。
だって,あらかじめ当教室のルートが最短ルートで必ず山頂に到達=合格しますよと謳って募集しているから。
もしもルートからはずれると約束違反ですから「金返せ」と言われかねません。
なので,指導者は生徒の死を覚悟で突き進むしかないのです。
でも大丈夫。
体力ありそうな100人を登らせると,たとえ80人が遭難しても「20名合格!」と次年度の宣伝に使うのに十分な人数が運よく登頂してくれますからね。
そういうものなのです。
ちなみにウチの塾は,そもそも最短ルートに興味がなく,最初から登頂を保証してませんので,引き返す「勇気」は必要ないのです。
余裕で高校生にも中学の教材を与えたりします。
ただ,どの生徒にどこまでもどらせて,何をさせるかの見極めには「経験」と「技術」が必要だと思っています。
各生徒が自分の判断でもどると,適切なところにもどれません。
よくある実例だと,英語の長文が読めない生徒はどこにもどればいいかという話。
多くの生徒は,中学や高1レベルの英単語とか英熟語ぐらいしか思いつかないでしょう。
ウチの塾は,発想の引き出しが豊富なので,いろいろできますよ。
そもそも,日本語がわかっていない生徒には現代文をたくさんやらせてあげると英語の成績が徐々に伸びてきたりします。
数学をやって,論理的思考力を高めるのも手かもしれません。
そういうことを見極める「技術」が実は重要なのです。
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