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尾崎塾
富田教室

[2023年10月27日]

CBT方式の限界

理科の全国学力テストがCBT方式=パソコンやタブレットなどの端末でテストする方式になるようです。
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まあ,採点&集計が人件費もかからずに効率化されるのはよいでしょう。

ただ,筆記する試験と比べて,問い方に制約が生じるので,作問の工夫が必要なのです。

特に理科の試験は,知識を問うのは必要ですが,ちゃんと知識があるかどうかを判定するテストになっていない場合があります。

たとえば,
「胚珠が子房で包まれているのは被子植物ですが,包まれていないのは何植物?」
と聞けば,たいてい「裸子植物」を選ぶことができるでしょう。

ところが,包まれているのが何で,包まれていないのが何?と聞けば,正答率が5割になったりして(笑)

要するに,被子と裸子という言葉を知っていて,どちらかを区別していない子たちが,聞き方によっては全員正解してしまうという・・・

イマドキの子たちは,そもそも「被」と「裸」という漢字の意味すらわからずに丸覚えするか,あるいは覚えないかのどちらかだったりします。

そういうことをちゃんと分解できるような試験問題をCBT方式でちゃんと作るのは意外と難しそうです。

先日も,ウチの塾で大学受験の化学をやらせたところ,ほぼ全員が「水素結合」という言葉を知っているのに,その言葉の意味が全くわかっていないことが判明しました。

言葉だけ選択させると全員が正解してしまいます。

しかし,ちゃんと論述させると理解してないのがバレるのです。

世の中の模試と呼ばれるモノには理解度が分解できない設問が混ざります。

わずかな偏差値の上下で一喜一憂する意味がない理由がここにあります。




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