[2023年11月15日]
学校で認知された「いじめ」の件数は,2010年を境にして急増しています。
実態は2010年から「いじめ」が増加したのではなく,「認知」が増加しただけの話。
つまり,それまで「報告」されなかった事例が表に出てきたというだけのことです。
以前は,クラス担任は自分のクラスでいじめがあるのを隠そうとしました。
そして,いちいち他の教師に報告などしませんでした。
それが,学年みんなで共有してみんなで指導しましょうとなったわけです。
決していじめの「件数」が増えたわけではないのです。
さて,問題はそこではなく,この数字は「認知」されたいじめの数です。
実際には「認知」されない「隠れた」いじめがあるのです。
それを見ぬかない限り,いじめの被害者は常に苦しい思いをしますね。
さて,学校の教師には大きく分けて2種類います。
1つは,いじめを見つけると面倒なので,わざと「鈍感」になって気づこうともしない教師。
見て見ぬフリもしますが,そこには良心の呵責が生まれます。
なので,それ以前に見ないようにするのです。
そして,万一いじめが発覚したら「えっ?気づきませんでしたぁ」と言うのです。
もう1つは,一応は一生懸命に気付こうとしますし,本人は見ているつもりだが,いじめに気付けない教師です。
これはどうしようもありません。
見て見ぬフリでなく,見ているのに気づかないのですから。
というわけで,よほど明白な事例が起こらないと教師が認知することはありません。
だから,報告件数よりはるかに多くのいじめが実際には行われているのです。
では,普通の教師が見ることのない「いじめ」を見つけるにはどうすればよいのでしょう。
方法は一つしかありません。
それは「生徒に聞く」です。
いじめを教師の見える前でやる生徒は少ないでしょう。
だから,それを見聞きした生徒から教えてもらうしかないのです。
ただ,それを教師に「チクった」と言われるリスクが生徒側にはあります。
そうならないように,うまく教えてくれるようなしくみをつくるのです。
カンタンなやり方だと無記名のアンケートをとるとか。
そういうこともやらない学校,教師が多いのが現状です。
さてさて,宝塚の調査って,ホントにあきれるほど幼稚です。
一人一人呼んで聞いてるようです。
そして,聞き取りを拒否した人もいるようです。
誰がホントのことをちゃんとチクってくれるんでしょうか?
おそらく大勢の上級生がいじめをやっていて,それが発覚するのを恐れて黙っていることでしょう。
リスクの方が大きいですから言うはずないですね。
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