[2024年1月28日]
大阪府立三島高等学校のお話。
この学校を語るには「地元集中」がキーワードになります。
地元集中?
今の子たちにはピンとこないでしょうが,1980年代ぐらいまで,高槻市は「勉強できる子もできない子も,全員が高槻市内の公立高校へ進学せよ」という号令がかかっていたのです。
ですから,当時の学区でトップ校の茨木高校に十分合格できる子も,無理やり地元の学校に行くように強く指導されていました。
実際には,地元でなく茨木高校に行くことはできました。
ただし,その生徒はクラスの全員の前でなぜ茨木高校に行きたいのかを発表しないといけなかったのです。
そのようなさらし者になる勇気のない子は,しぶしぶ高槻の学校に留まったわけです。
そして,その子たちはほとんど三島高校に入りました。
つまり,三島高校には高学力の生徒が多く,京大・阪大・神戸大などの合格も多かったわけです。
そういう,高学力&進学校のイメージがまだあるので,三島高校にはなんとか合格したいと思う中学生(とその親御さん)がまだまだ多いのも事実です。
それで,しっかり頑張れば国公立大に合格できる生徒も多く入学するのに,その割には進学結果がよくない状態が続きました。
そりゃそうです。
普通の公立高校ですから,生徒の好きなように部活も遊びもさせていたら,関関同立が関の山になります。
ところが,2010年以降になると槻の木高校が特色を生かして偏差値を上げてきました。
ひょっとすると偏差値も進学実績も三島高校と並ぶ寸前まで近づいたのです。
その頃に,どこかの塾が(どこやねん?)そのことを指摘したものだから,三島高校関係者に危機感が生まれたのでしょう。
入学時点で「しっかり勉強するように!」と,進学を意識した高校生活をさせるように少しシフトチェンジしたのです。
その結果,もともと学力の高い層が入学するのですから,徐々に上位国公立大の合格者も回復してきました。
近年,阪大や神戸大,大阪公立大の合格者は確実に増えています。
逆に猛追していた槻の木高校は失速してしまいました(後日書きます)。
現在,進研Vもしの合格目安は61ですね。
昨春合格は,阪大3・神戸大4・大阪公立大8などとなっています。
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