[2024年6月3日]
1991年の雲仙普賢岳火砕流から33年が経った。
今日のニュースもそうだし,当時から我々には違和感がある。
それは「大」火砕流だったのか?
おそらく多くの日本人は1991年のこの日まで「火砕流」という言葉を知らなかったのだ。
当然,マスコミの人も知らなかったので,このキャッチ―な言葉に飛びついた。
そして,麓で観察していた学者やマスコミの人間を「大」火砕流が飲み込んだのだ。
だって,思ってたより速く遠くに来たんだから,大きい火砕流だったんでねぇの?
そういうノリで「大」火砕流とみんな思ってるだけ。
津波も同じことがいえる。
2mや3mの津波でも多くの人が死んだりする。
こりゃ大津波だ!
ところが,2011年の津波では20mもの大津波が発生した。
火砕流でも雲仙普賢岳程度のものだと2mくらいの津波規模にすぎない。
火口から10kmも到達していないのだから。
一方,ほんとうの大火砕流はケタ違いだ。
たった9万年前に発生した阿蘇4火砕流だと,到達距離は160kmに達する。
海を越えて山口県にその火砕流堆積物が残っているのだ。
一昨年,現場を見てきた
それを知っていたので,当時から「大」火砕流という報道には非常に違和感があったし,危険を孕んでいるとも思う。
特に九州に住んでいる人は,いつまた大火砕流が噴出してもおかしくないのだからお気をつけあそばせ。
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