[2024年6月11日]
練習で百発百中でも,いざ試合になるとよくミスする選手がいます。
なぜでしょう?
練習だと絶対にミスしないのに・・・
理由はカンタンで,試合のつもりで練習していないからです。
テニスの練習だと,「はい,フォアハンドの練習ね」と言われてフォアハンドの練習をします。
百発百中です。
「次はスマッシュね」と言われてスマッシュ練習すると,これも百発百中です。
ところが,試合ではそうはいきません。
相手が,次どっちに打ちますとか言ってくれませんから。
「読み」が当たれば決められますが,予想外にチャンスボールが来ても,それをミスしがちなのです。
そういうもんです。
あとは,マッチポイントとか,大事な状況で緊張するとかもあります。
武道もそうです。
右からパンチがくると思ってガードしたら左の方からキックが来る。
押してくると思ったら引かれてくずされるとか。
戦う相手は,何をしてくるかわからないのです。
ってなわけで,入学試験も戦いなので,出題者が何をしてくるか予想できない状況。
学校の定期考査と決定的に違うのがこの点ですね。
出題される分野が限定され,問題集のここから出るとわかっていたら対策もしやすいです。
入試は,どの分野がでるかわからないので,何がきても大丈夫なようにしないといけません。
公式や定石を完璧に覚えていても,何を適用すればいいのか見抜けない場合も多いのです。
数学で,一見すると単なる図形の問題に見えるけど,ベクトルを使うと楽勝だったり。
逆に,ややこしい数列の問題と思ったら,図を描くとカンタンな幾何の問題だったり。
そういうことが実際の入試ではよくあります。
普通の問題集はベクトル,数列,指数対数,微分,積分などと分野ごとに問題が並んでいたりします。
そういう問題集だけやっていると,自分で使うべき定石を判断する力が育たない可能性がありますね。
英語もそうで,「時制」の分野の問題をやっていると,当然その時制に注意しながら解くので,着眼点がわかります。
「分詞」だと分詞の分野で注意すべきことがテーマになっているとわかるので正答できます。
実際の入試では,どの分野か書いてないので,何に着目すればいいかわからなくなる人も多いのです。
そういう意味で,分野別の問題集をやっていても,常に試験のつもりで演習することが大切になってきます。
最終的には受験校の過去問をやって調整するのですが,早めに入試演習できるようになって,受験校以外の過去問をやるのもよいですね。
実際の過去問であれば,どこでもランダムに出題しているわけで,よい実戦練習になると思います。
要は心がけ次第で試合に強い選手になれるのと同様,試験に強い受験生にもなれるのです。
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